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少年は旅行をするようです
少年は加速するようです Round2
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ーん、黒雪姫先輩ってどこに居るか知ってますかー?」


近くを歩いていた生徒に走り寄り、聞きだす。どうやら生徒会の人だったらしく、一発で分かった。


「帰ったって。」

「えぇえ〜、そんなぁ。ほら、追いかけるわよ!何とか気配見つけなさい!」

「仕方ないなぁ………どっかにあった筈。」(ゴソゴソ)


王の財宝(ゲートオブ・バビロン)』の中に入れてあった筈の気配探知機を探る。

対象の名前、本名を入れれば確実なのだが、生憎黒雪姫さんの名前は知らない。

今が物語のどの辺りなのか分かれば、ハルユキ君の名前でも良いのだが。


「あ、あったあった。えーっと、く、ろ、ゆ、き、ひー、め。居る。結構近いじゃん。」

「よし、早速追い掛けるわよ!!」

「ちょ、引っ張るなって!俺が先に行かないと分からないだろ!?」


ゲーム内では出来なかった、ピョーンとひとっ飛び。普通逆だろ、と言うツッコミは狗の餌。

そして見つけたのは・・・・仲良く帰るまるっこい生物と、綺麗な黒髪の子。


「ク、ククククク………もう逃げられない、もう逃がさない。もうどこにも逃げられないわよぉ!」

「怖いっす、ノワール様。あと悪役っぽいっす。」

「うるさいわよ。『バースト・リンク』!」


ほぼ同時に叫ぶと、ピピピ・・・とデスクトップを操作するノワール。

そして・・・・ダンッ!と机を叩く。(無論、そんな物無いが)


「「『バースト・アウト』!」」


「む、またか。」

「センパイ?どうかしましたか?」

「さっきから、Lv2の奴がやたら対戦を申し込んで来るのだよ。」

「あ、ああ、そう言えば、言ってましたね。一回くらい戦ってもいいんじゃ、ない、ですか……?」

「それもそうなのだがね。そう簡単に戦える相手だと思われても困るのだよ。」

「は、はぁ………。」


前を行く二人は、そんな会話をしている。それを聞いているノワールはプルプル震え――爆発した。


「そこの黒髪小娘!もっともらしい事言ってるけど、結局逃げてるだけじゃないの。卑怯者!」

「ほぉぅ………?」


ズビシィ!と指差し、大声でのたまったノワール。

ユラァ・・・とこちらを振り向き、満面の笑みを浮かべる黒雪姫さん。

隣のハルユキ君は・・・可哀相に、真っ青になって震えあがってる。


「そうか、君が"ラギア・レリクト"か……。

リアル割れも辞さないとは見上げた根性だが、随分な口を聞いてくれるな?」

「はんっ、小娘に小娘と言って何が悪いのかしら?

初心者相手に対戦拒否しまくってる王とは。呆れを通り越して憐れだわ。」


「あわ、あわ、あわわわ
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