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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
number-27 conduct of their own
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がったということなのだ。


やはり龍雅は、何とか直したもののそれまでの行いが大きいのだ。人の印象とは第一印象で8割がた決まるのだ。中身で選ぶという人もいるかもしれないが、最後はやはり外見である。
今までの自分の行いをやり直せるなら懺悔したっていい――――。


「――――龍雅っ」


自問自答の負の連鎖に陥っているとその中から引っ張り出す声が聞こえた。
振り返ってその声の主を見るとそこにはフェイトがいた。自分が一番好きなキャラであるフェイトがいた。
上ずりそうな声を何とか押し留めていつもを装って返す。


「……なんだよ」


いつも不機嫌そうにしているのは、それが一番楽だから。自分が一番押し殺せる唯一の方法だから。
その方法さえもフェイトは、切り崩そうとしてくる。勿論、フェイトは何もしていない。自分の心の持ちようで決まるのだが、どうにもフェイトに対しては弱くなってしまう。


じっと目を見つめられてここから逃げたくなる衝動を必死に殺して見つめ返しているとあることに気付いた。
フェイトの額に若干の汗がにじんでいたのだ。おそらく、龍雅を追いかけるためにここまで走ってきたのだろうが、一体何のために?
自分を否定しに来たのか? そう考えてしまうほどに今の龍雅は弱ってしまっている。


「――――ありがとう」


頭の中が真っ白になった。何も考えられずに、思考が停止してフェイトしか見えなくなった。
フェイトは何を言ったのか一瞬理解できなかった。そして、感謝されたことに気付くとなんのことなのか全くわからなくなった。


「燐夜を助けてくれてありがとう。――――それだけだから、じゃあね」


燐夜を救ってくれたことに対する感謝だった。別にあれは、ただ命令されたはずなのだが、よくよく考えれば自分から進んでいくと言っていた記憶があった。
感謝されてうれしくない筈がない。それも前世で最も好きだった人に感謝されたのだ。
自分の行いがようやく報われた。そう初めて実感した瞬間であった。


つうっと自分の頬を何か濡れたものが通って落ちていった。






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