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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-48異なる想い、重なる願い
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様子も無くアリーナが答える。

「いや。武術大会の後、エンドールに来るのは初めてだからな。我が国の状況を考えれば、正式に挨拶に行くわけにもいかない。武術大会の優勝者が姫と結婚するという話もあったくらいだし、非公式で気軽に来られても、あちらも気まずいだろう。国のことが片付いて、機会があればというところだな」
「そ……そうですよね!今は、お祝いを申し上げに伺うような状況ではありませんものね!」

 ほっとして相づちを打つクリフトと、さらに答えるトルネコ。

「あら、そうですの。なら、あたしもやめておこうかしら。どうも招待状をいただいてたらしいんですけれど、気軽にちょっとお会いして、すぐ戻ってくるようなわけにはいきませんものね。あちらもあたしたちも忙しいんですから、結婚式も旅も終わってから、落ち着いた頃にゆっくり伺うほうが、かえっていいかもしれませんわね。」

 話を終えてトルネコは家に帰り、一行は宿に部屋を取り、思い思いに時間をすごして、その日は休む。



 翌朝、早めに準備を済ませて家を出たトルネコは、宿の食堂で朝食を摂る仲間たちと落ち合い、嬉々として口を開く。

「みなさん!食べながらでいいから、ちょっと聞いてちょうだいな!どうもこのエンドールにね、選ばれたお客さまだけを相手にするお店が、あるらしいのよ!そのお客さまの選び方が、鍵で閉ざされた扉を開ける程度の実力のある、冒険者だということでね!魔法の鍵も最後の鍵も持ってるあたしたちなら、完全に資格があるわね!王家の墓に向かう前に、寄っておきたいのだけれど。いいかしら?」

 まだ眠そうなマーニャが、気だるげに答える。

「いいんじゃねえか。買うもんがあるなら、どっか行く前に買っといたほうが。買う金があるならよ」

 ミネアが、口を挟む。

「兄さんとは違うから。お金なら、ちゃんとあるよ。トルネコさんが管理しててくれててよかったよ、本当に」
「お前の金だって取ってねえだろ」
「それと、ユウがいてくれてよかった」

 軽口を叩き合う兄弟を後目に、ライアンがトルネコに問いかける。

「装備は、かなり整ってきたところですが。何か物珍しい品があるのですか?」
「よく聞いてくれたわ!そうなのよ!この前手に入れた名剣、はぐれメタルの剣と合わせて語られる防具、はぐれメタルの鎧が!そのお店では、普通に売られているらしいのよ!」
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