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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-48異なる想い、重なる願い
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こまで来てくださったとか。どうか、どうかお願いです!私の話を、お訊きください!」

 切羽詰まった様子の女性、ロザリーを、トルネコが優しく宥める。

「あら、あら。もちろんよ。そのために、ここまで来たんですから。話はちゃんとお聞きしますから、どうぞ落ち着いて。」
「やはり、イムルの宿で夢に現れたのは、貴女でしたか。人間を滅ぼそうとするあの男を、止めて欲しいとか」

 トルネコに続いて口を開いたライアンの言葉に、ロザリーがはっとする。

「ああ……!私の想いが、届いていたのですね……!……はい、仰る通り。世界が魔物たちによって滅ぼされようとしています」

 ロザリーは気を鎮めるように一旦言葉を切って俯き、再び顔を上げ改めて話し始める。

「……魔物たちを操る者の名は、ピサロ。今はデスピサロと名乗り、進化の秘法で更に恐ろしい存在になろうとしています」

 静かに言葉を続けていたロザリーが、声を震わせる。

「……お願いです。ピサロ様の、いえ、デスピサロの野望を、打ち砕いてください!私はあの方に、これ以上の罪を重ねさせたくありません!例えそれが、あのひとの命を奪うことになろうとも……」

 瞳を潤ませながら言い終えたロザリーに、少女が静かに問う。

「……あなたは。あのひとの、なに?」

 少女の問いかけに、虚を突かれたように一瞬戸惑い、ロザリーが答える。

「……なんでしょうか。……大切に、して頂いて。守って、頂きました。私にとってもあの方は……大切な方、です」
「……そう。あのひとにも、いたのね。大切な、ひと。……なのに、殺したのね」

 静かに呟かれた少女の言葉にロザリーがびくっと身を震わせ、また話し出す。

「……私の、せいです。ルビーの涙を狙った人間たちが、私に危害を加えるのに、あの方はとてもお怒りになって。魔物の王となった立場も、関係があったかもしれませんが。世界を、人間を滅ぼすなどという、恐ろしい野望を抱かせてしまいました……」

 俯いて聞いていた少女が、また静かに呟く。

「……あなたの、ためかもしれないけど。決めたのも、したのも、あのひとだから。……あなたの、せいじゃない」

 少女が顔を上げ、ロザリーを見つめて問いかける。

「……あなたは、いいの?私たちが、あのひとを殺してしまっても。大切なひとが死んでしまうのは……すごく、悲しいのに」

 例え、止められたとしても。
 大切なひとだから、殺さないでくれと言われても。
 自分が抱いた憎しみは無くならないし、殺そうとするのを止めることもできないけれど。
 自分がそう思うことと、彼女がどう思うかは別のことだから。

 だから少女は問いかけ、彼女は答える。

「……はい。……本当は、もちろん、死なせたくは
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