第一部「吉良吉影は眠れない」
第四話「サンジェルマンにて」
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オマケ 第三話「吉良の亀A」
私はついに公園へと足を運んだ。私を待っていた情景はまさに騒々しいくらいに盛り上がりを見せていた。私とは無縁の風景である。私が好む情景とは静寂かつ落ち着き、平然さを保てるようなものであって…こんな奮闘に満ちたこの気とは相反するわけだ。私はまず、一通り屋台をめぐることにした。せっかく訪れたのだ。少しくらいは回っても構わないだろう。まぁそのうち気が散りメチャクチャにすることには変わらないがな。
「なるほど…祭りとはこういうことなのか。」
見た感じではなかなか趣深いものばかりが並んでいる。まずは射的だ。私自身得意ではないが、生まれついてできたこのキラークイーンで吹っ飛ばせば問題はない。一般人には見えていないようだしな。そして・・・金魚すくい。あれはくだらない。あんなチャチな紙切れに棒のついたもので何をすくえというのだ。できるわけがなかろうに…よってあれはダメだ。やりたくもないし小さな金魚ごときに私は構っていられない。ほかを回るか。
「むぅ・・・くじか・・・。」
次に見たものは至ってシンプル。くじのようだ。それもかなり胡散臭いどこにでもあるようなものだ。どうせその中身にはあたりなどもう入っていないだろう。ベルの音からするともう3回は出ていることになる。もう無駄だろう。買うやつの気がしれん。
「お、当たった!!1等だ!!」
「な・・・なんだと・・・。」
私の目の前でまさかの当選・・・。予想外だ。しかし人生というのは最後までわからないようなものだ。賭けてみるのも人生を楽しむための手段の一つなのかもしれない。例えば・・・そうだな、ギャンブル。あれはかなりリスクを背負う形にはなるが、儲かればそれなりの額は得られる。まぁ私はやらんがな。あんなものに金を費やしてたまるものか。億万長者を夢見るやつは何人も朽ち果ててきた。あれはダメだ。負け組の中のクズだ。そんなやつの気など知ったことか。
「はぁ…気分が悪い、ほかを当たるか。」
目の前であんなものを見せられてはたまったもんじゃない。ここから私は離れることにするか、さて次は…何を見せてくれるのか…期待を大きく裏切られる覚悟はできている。まぁその時はその時だ、この場を木っ端微塵に吹き飛ばす。それだけだ。くだらん愚民共の茶番など価値などに値しない。どのみち私にとっては不要なものだ。
「ん、亀すくい?これはなんだ?」
to be continued…
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