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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十七話
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「マジ勘弁」

 一瞬でゲッソリした顔になる。できなくはないが、面倒は後回しにしていたいのだろう。

「書きたくなかったら壊すな。逃げたくなるほど溜めるバカが悪い。自業自得だ。というより、街中あれだけ破壊して書類だけですんでるんだから感謝しろ、自分の立場にな」
「やれやれ……」

 この男、普段からいろいろと破壊しまくっているらしい。やはり危険人物だった。

「まぁいい。今日はもう遅いから、明日帰るぞ」
「はいよ……ったく今回ばかりは仕方ねぇや」
『流石の旦那も、歴戦の勇士相手じゃ分が悪いってか?』
『ほざけ。この街壊したくねぇから今は大人しくしてんのよ』
『あらら、やけに殊勝じゃないの?』
『流石に世界ひとつ分の始末書は書けねぇ』



 そんな中、竜二は少女達と武器を出さないまま対峙していた。

「……何か私に用ですか?何もないならどいてくれへんと、この後人と会う用事があるんですけどもね」
「手短にすませますので、ご心配なく。あなたは、この人を知っていますか?」

 パンツスーツ姿をした紫の髪をポニーテールにした女性は、胸の裏ポケットからキーホルダーを取り出し、スクリーンを地面に投影すると、それは一人の男性の姿を写していた。

「……ああ、なんや。このおっさんの知り合いなんです?」
「ご存知なんですね?」
「連絡先も知ってますわ。とりあえず要件はいいから名前だけ聞かせてもらえませんやろか?」
「私はクイントと申します。何者かまでは……」
「ああええですええです。少々お待ちくださいね」

 すると竜二は携帯を取り出してメールを確認した後、発信した。矢吹からのもので、無事合流できたらしい。

「……あ、もしもし、店長?クイントって女性が何人か連れて来てはるんですけど、今どこに……店にいます?つか酔うてますよね思いっきり?ちょっと待ってください」

 どうやら、彼の店の店長に連絡をしていたようだ。ロックフェスもファイナルアクトを終え、神坂や矢吹と宴会状態らしい。もちろん矢吹からの連絡で店にいることは知っていたが、自分一人で向かうわけではないので連絡を入れる。

「今イベントが終わったところで思いっきり酒入ってるみたいですわ。それでよかったら案内しますけど」
「お願いします」
「わかりました。そんなにここから離れてないんで、着いてきてくださいね」

 そのまま店長に連れて行く旨を伝えて店まで送る竜二。ちなみに彼は巻き込まれるのを恐れ、クイント達を送り届けた後すぐさま帰宅した。酒なら家族と八神家で飲むということだろう。
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