魔法先生ネギま!
0422話
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お前が忙しいのは分かっていたからな。こっちこそ無理に時間を取らせた」
「いえ、話せて良かったです。では、私はこの辺で失礼します。貴方達と出会えたのは私にとってもキズクモにとっても非常に良い出会いでした」
そう言い、俺達の前から去っていくリュボース。ふと気が付きその背へと声を掛ける。
「リュボース、確かこの前舞踏会云々って話があったがもしかして出るのか?」
「ええ。色々と有益な場ですし招待状ももらってますので。……そういう尋ね方をするという事はもしかして?」
「ああ、こっちも色々と訳ありでな。舞踏会に出る事になった」
「そうですか。余りお薦めはしませんが」
「いや、こっちはいいんだ。その辺は理解している上で出席するんだからな。それでだが……リュボースが舞踏会を欠席するという風には出来ないか?」
リュボースは俺がこの魔法世界の中では一番深く、長く付き合ってきた人物だ。それ故に俺の表情から何かを感じたのだろう。数秒、躊躇するように言い淀むがやがて小さく首を振る。
「いえ、申し訳ありませんが私の方にも色々と都合というものがあります。それを危険があるかもしれないというだけでキャンセルは出来ませんね。私にもキズクモにある闘技場の時期後継者という立場がありますので」
「……でも、リュボースさん。アクセル君がここまで言うって事は……」
「円、リュボースさんはそれを覚悟の上で言ってるのよ。それこそ私達がアクセル君と一緒に行くと決めた時のように」
円がリュボースへと舞踏会の参加を取りやめるように言い募ろうとするが、それを美砂が押さえる。その美砂の言葉を聞いたリュボースはその無表情な顔に微かに分かる苦笑を浮かべながら頷く。
「ええ。美砂さんの言う通りです。私は皆さん程ではありませんが、覚悟を持ってこのオスティアへとやってきたのです」
「……ご武運をお祈りしています」
俺達の話を聞いていた茶々丸が、深々と一礼をする。
その様子を見ながら、俺もまた苦笑を浮かべて空間倉庫から目当ての物を取り出すのだった。
「ほら、これは餞別だ。いざとなったら使え」
リュボースへと渡したのは、転移札。修学旅行の件で近右衛門から受け取った中の1枚だ。
もっとも、マジックアイテム購入行脚で追加の転移札もある程度買っているので懐的にはそう痛くない。
……これって陰陽道系のマジックアイテムだと思うんだが、よく魔法世界で取り扱ってたよな。どうやって仕入れてるのやら。
「……ありがとうございます。では、私はこの辺で」
俺から転移札を受け取り、軽く頭を下げてから去っていくリュボース。その後ろ姿へと声を掛ける。
「いいか、危なくなったら迷わずそれを使えよ。キズクモの闘技場を継ぐ女がこんな所で死ぬとかつまらない
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