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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
リリの大冒険〜働かざる者食うべからずと偉い人は言いました〜 @
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ちのほうが重要だろう。
その問いにはサラと耀が答えてくれた。

「気をつけろ!何かいるぞ!」
「それも多分・・・一つや二つじゃない・・・!」

耀は『従業員以外立ち入り禁止』と書かれた向こうを見てるから、そっちから何か来るんだろうな。
念のために水樹の枝だけは準備しておくか。

「リリ。絶対に離れるな。」
「は、はい!」
「――――来る!」

さあ、扉の向こうからは何がく

「「「「――――うわお。」」」」

・・・俺たち四人の驚きの声が同時に発せられた。
うん、これは正しい反応のはずだ。誰だってこの状況ならこの手の反応をするはずだ。
だって、リリは既に涙目だし、サラですら綺麗な赤髪を真っ白にしてるし。

うん、まあ何が出てきたかというと・・・マッチョ人形だ。
もう既に何言ってるのか分からないが、これが現実なんだから仕方ない。
いや、人形としての完成度はかなり高い。
その道の玄人が見れば感動の涙すら流すのではないかというくらいの出来ではあるし、もとの世界では立場上、そういった芸術分野も少しくらいは学ばないとならなかった。
たまに依頼者の自宅で自慢げに見せられたりしたからな・・・

話が脱線したが、それでもこれはない。
胸筋と背筋が細かく痙攣してるのはもう気持ち悪いことこの上ない。
こいつらは、こんな感じのやつらが取りそうなポーズを幾つか取り白く輝く歯を見せて、

「・・・ムキッ!」
「ムキ!?」
「ムキ!!?」
「ムキって鳴いた!!?今ムキって鳴いた!??」
「ちょっと落ち着け女性陣。今のはきっと鳴き声じゃない。」
「そうだな。ムキッて鳴くはずがないしな。」

そうだ、そうに決まってる。
きっと混乱しすぎて物音とかがそう聞こえただけだ。そうに違いない。
よし。一回落ち着けばちゃんと音が聞こえるはずだ。

さあ、マッチョ人形郡が大仰に臨戦態勢に入ったぞ。こっちもいつでも迎え撃てるように

「・・・マッチョ!」
「マッチョ!?」
「マッチョ!!?」
「マッチョって鳴いた!!?今のは絶対にマッチョって鳴いた!!!」
「そうだな。今のは絶対にマッチョって鳴いたな。」
「うん。物音を聞き間違えるってのも無理があるしな。」

そもそも、動物並みの聴覚を持つ耀が聞き間違えるはずもないしな。
きっと作った人が筋肉にちなんでそう設計したんだ。他にもそれっぽい鳴き声を出すのかもしれない。
ただ、これ以上はリリが限界な気がするから止めて欲しい。
十六夜の肩の上でカタカタ震え続けてるぞ・・・

さて、大小さまざまなマッチョ人形の群れが出てきたが・・・もうこっちに統率力はないな。先に行動するのは無理そうだ。
だが・・・そうなるとまたこいつらが、

「雄々オオオオオオオ
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