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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
リリの大冒険〜働かざる者食うべからずと偉い人は言いました〜 @
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て、そのまま晩餐会は進んでいったのだが、リリが言った話の内容により、俺達はとある店に行くことになった。



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さて、リリがいう店があるという亀裂までは来たが・・・

「ここだけ露店も、賑やかさもないのはおかしくないか?」
「まあ、簡単には人が入らないようになってるんだろ。」
「そうだろうな・・・もしかしたら、人払いの恩恵、一種の結界のようなものが張られているのかもしれない。」
「あら。それならリリはどうやってこの亀裂を見つけたの?」
「そ、それは、その・・・暴れ牛に撥ね飛ばされて・・・」

はあ?暴れ牛って・・・しかもそれに撥ね飛ばされてここに入るのはどんだけ偶然が重なったんだって話に・・・

「うわああああ!暴れ馬だあああああああああああああああ!!!」

・・・馬がリリを突き飛ばしていった。
しかも、綺麗に亀裂の中に入って行ったぞ・・・

「って、何呑気に考えてんだ俺は!」

とりあえずリリに怪我は・・・ないな。
いや、あの勢いでそれは・・・やっぱりないな。
何かくらくらしてるけど、それもすぐに直りそうだし。

「リリは大丈夫なの?」
「ああ。特に怪我とかはなさそうだ。リリ?痛いところはあるか?」
「いえ・・・目の前が少しクルクルになったぐらいです・・・」

よし、問題ないな。
しかし・・・あの馬達はどうしようか・・・

「春日部。明日の夕飯は、暴れ馬の馬刺しなんてどうだ?」
「賛成。ついでに暴れ牛の焼肉もしないとね。」

お、それなら・・・

「焼肉は任せてくれ。肉を焼くのには自信がある。」

昔っから何度か、何も持たずに野宿ぐらいのことはあったからな。
一番取りやすい食材が肉で、これの腕だけは異様に高くなった。

「で?問題の店はあれか?」

俺は道を進んだ先にある黒塗りの扉を指差す。

「おそらくそうだろうな。行ってみよう。」

サラが指先に火をともして進んでいくので、俺達は後についていく。

にしても・・・やけに地盤の裂け目が湿気ってるな。
戦うにはいいが、気分的にはなんとも言えん。

さて・・・ようやく着いたが、何か場違い感がハンパないな。
どれも高そうだし・・・いや、何か意味分からんのもあるな。
ヤシロちゃんがいたら喜びそうだが、スレイブは頭を抱えそうなところだ。

まあ、この辺の指輪なんてあいつらは喜びそうだが・・・高いな。
俺は値札を見て、その指輪をそっと戻した。

どれか一個くらい安めで買えそうで喜びそうなのはないか・・・

「オイ一輝、商品見てないでこの契約書類読んどけ。」
「あ、忘れてた。」

すっかりここに来た目的を忘れてたな。
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