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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
短編 一輝とお姫様 C
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ろで寝かせるわけにはいかないよ。部屋の掃除もさっき終わったし、物も片付けたからその辺は大丈夫だし、布団も洗濯してから使ってない。」
一輝のギフトはこんなところでも役に立つ。
「そういう問題ではなく!」
「なら他の問題は何だ?ないなよしさっさと寝ろ。」
「待ってください!」
一輝はマヤを無理矢理部屋に入れようとするが、マヤはそれに抵抗する。
「だったら、一輝も同じお布団で寝れば、」
「お互いの年齢を考えましょう。」
「でも、このままでは何も解決しない・・・」
「マヤがおとなしく寝れば万事解決。」
「では寝ません。」
マヤは結構頑固なようだ。
「・・・それなら、私は寝ないけど、どうする?」
「はぁ・・・まさかここまで頑固だとは。」
「じゃないと、ダム――――私の護衛の人たちのリーダーね?――――を説得なんて出来ないよ。」
「OK。分かりました。もうそれでいいですよ。」
結局、一輝が折れてマヤの案をのむことにした。
「じゃあ、もう寝るぞ。今の言いあいで時間、意外とたったし。」
「うん、そうだね。もうかなり眠い・・・」
マヤが欠伸をするのを見て、そんなに眠いなら早く折れてくれよ・・・と一輝は思ったが、口には出さない。
もう諦めている。
二人はそのまま布団に入り、お互いに背中を向けて寝ようとする。
ちなみに、枕は一輝が無理矢理にマヤに使わせている。せめてもの抵抗なのだろうか?
「・・・ねえ一輝、私は今の状況が夢みたいなんだ。」
さすがにすぐには眠りにつけず、マヤが話し始める。
「私は一生、自分の立場に縛られて、感情を隠して、そんな生活を送るんだと思ってた。」
「それで、あんなしゃべり方を?」
「うん。本当に小さいころはそうでもなかったんだけど、十歳くらいからずっと、家族・・・父さまや母さま、お兄様に対してもそうだった。」
「ずっと、自分を偽ってたのか?」
「さすがに、ずっとって訳じゃないよ。部屋で一人のときとか、隠れてアニメを見てるときとかですら違ったけど、たまにこの口調で独り言を。」
「・・・・・・」
「だから、会って二回目で感情を含んだしゃべり方にして、そのまま今の口調になってる状況も信じられないし、そのまま男の人の家に泊まって、今は同じお布団に入ってる。夢だと思っても仕方ないと思わない?」
「まあ・・・頭が付いて来れてないのは、分かる。そうでもないと、こんな状況を受け入れたりはしないだろ。」
「あはは、そうだね。でも・・・この生活をずっと続けたいって考えてる自分がいる。これは間違いないと思う。」
「元の生活に比べれば、かなり不自由の多い生活になるぞ?」
「それでも、自分を出せるのは、大きいよ。」
一輝はそれを聞き、ちょうどいい機会だと、
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