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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
短編 一輝とお姫様 B
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一輝は空を飛び移動していると、一瞬変な感じがし、そのままその感じがしたほうへと向かう。
普通なら、一瞬だったために気のせいだと考えるのだが、一輝は違う。
気の向くままに、行動するのだ。
「さて・・・この建物であってると思うが、ここは何だ?」
一輝は携帯を開き、GPSでこの建物が何なのかを調べる。
そこは、その辺りでは一番大きく、お偉いさん御用達のホテルであり、夕方に一輝のもとに来たマヤがパーティーを開く場所でもあった。
「なんか・・・流れだとマヤが巻き込まれてるのか?」
一輝はそんな予想を立てながら、今いる場所・・・建物の屋上を調べる。
まず妖気の類がないか念入りに探るが、一切反応は無し。
「仕方ない。自分の目で探すか。何か痕跡があるはずだし。」
一輝の中では何かあるのは確定のようだ。
そして、給水塔の陰に足を伸ばすと・・・
「・・・さて、これはどういう状況だろう?」
そこには、下着姿で縛り付けられているマヤがいた。
「一つ目、マヤはそういった趣味を持っていて、これはその証拠である。」
一輝はとても失礼なことを考えるが、
「さすがにそれはないか。となると・・・」
一輝は真剣な顔になり、その可能性を口にする。
「二つ目、何かしらの事件に巻き込まれている。三つ目、何かしらの妖怪現象に巻き込まれている。」
この状況では、十分に可能性のある事柄だろう。
「前者は、どうせやるなら人質にするだろうから無し。後者は・・・こんなことをしそうな妖怪に心当たりがあるんだよな・・・・こっちか。」
一輝はそう言いながら、マヤを縛っているロープを水で切り裂く。
そして、頬をぺちぺち叩いてマヤを起こす。
「おーい、マヤー。目を覚ませー。」
「ん・・・ここ、は・・・」
一輝はマヤが目を開けるのを確認すると、倒れないように給水塔にもたれかからせ、背中を向ける。
「えっと・・・貴方は?」
「昼間に会った無礼者。」
「ああ、あの時の。ところで、なぜ貴方はこちらを見ないのですか?」
「まず、自分の格好を確認しましょう。」
マヤは一輝に言われて自分の体を見る・・・いや、服を見るつもりが自分の肌を見てしまう。
マヤは状況を理解すると自分の体を抱きしめるようにし、
「ちょ、何で私こんな格好!?それに、ここ屋上!?この状況何!?」
「そんなしゃべり方も出来るんだな。男物で悪いけど、Tシャツとジーンズ。」
本当の意味での素のマヤの声を聞いて驚きながら、一輝は倉庫の中から自分の服を取り出し、後ろ手にマヤに渡す。
「あ、ありがとうございます・・・」
「着替え終わったら言ってね。」
一輝の後ろでマヤが急いで服を着る。
「もう大丈夫です・・
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