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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
短編 一輝とお姫様 A
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できないのだ。
――――1時間後――――
「こんなものですかね。まだ陰陽師の方も来ないようですし・・・お手洗いに行きがてら、少し散歩でもしましょうか。」
と言っても、ホテルから出ることは出来ないのですが、と言いながら、マヤは部屋を出て、まずトイレに向かう。
マヤの本音ではホテルの外に出て遊びたいのだが、黒服をつれて回るのはいやだろうし、どうにか交渉の末、陰陽師の護衛となら、と許可を得たがそれもまだ来ていない。
そして、用を足してトイレから出ると、マヤは「ここを開けてくださーい・・・」と言う小さな声を聞く。
「え?今のはどこから・・・」
「こっちです・・・この物入れに・・・」
マヤが左を見ると、そこには掃除道具でも入れるようなロッカーがあった。
「でも・・・ここには人がいないはずじゃ・・・」
「出れなくなってしまったんです・・・少しでいいので、ここを・・・」
「・・・分かりました。でも、貴方が誰なのか分からない以上、付いてきてもらうことになりますよ?」
マヤは、その弱々しい声に負け、ロッカーを開けてしまう。
「はい、これでいい」
「やっぱり、お姫様はだましやすいな。」
急に声が強気になり、マヤはロッカーを閉めようとするが、黒い手に引きずり込まれてしまった。
その手の主の、妖怪としての空間に。
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「これで最後!」
一輝は場所が川と言うこともあり、河童相手に無双し、最後の一匹を退治した。
もう既に大量発生の原因は殴り、斬り、潰し、封印したのでこれ以上は出てこないだろう。
「さて・・・茂男さん!終わったー!」
一輝は川原で見ていた依頼者、寺林茂男にそう返す。
「本当に、ありがとうございます。」
「これも仕事だからね。むしろ、被害が出る前に依頼してくれた、茂男さんのほうが凄いよ。」
「当たり前のことですよ。中にはある程度被害が出るまで放置する人もいますが、お金で被害者を出さずに済むのなら、それに越したことはないんです。」
一輝はこの人に会い、少し話をしてすばらしい人だと分かったからさん付けで呼んでいる。
「で、依頼量はいくらでしょうか?」
「ああ、ちょっと待って。」
一輝は倉庫の中から領収書などが入っているかばんを取り出す。
一輝がこんなことが出来るということは、会ってすぐに倉庫からものを取り出したので、茂雄も驚かない。
「では、遠出分はサービスして、千円で。」
「・・・それだけでいいのかい?」
普通なら、河童一匹でとるレベルの代金なので、茂男は驚いている。
「ああ。まあ、一つ条件がるけど。」
「なるほど・・・なんでしょう?」
「これ
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