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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
Tain Bo Cuailnge B & 大祓 A
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湖札の手から広がった霧は、少しずつ形を取っていき、妖怪の軍団を作った。
だが、それは一輝や湖札の使う奥義、“妖使い”とはまったく違う。
あの奥義は己の内に封印されている様々な妖怪を召喚する。
だが、この霧は・・・

「全部鬼・・・だな。こんな奥義有ったか?」

そう、その全てが、鬼の姿をとったのだ。
角の数が一本から三本まで、武器も様々なものがあり、体格までその全てが一致するものはいないが、全て鬼と呼ばれるものだ。

「ううん、これは奥義によるものじゃないよ。もう少しちゃんと契約書類を読もうね、兄さん。」

一輝は湖札に言われて契約書類を読み直す。
そして、最後に記されている名前は、わざわざルビが振ってあった。

「あまのざこ・・・ああ、天逆海、か。ならこいつらはその能力か。」
「そう、スサノオより生まれた女神、天逆海は鬼を無限に生成できる。妖使いとは違って、ね。」
「予想以上に面倒だな。準備はいいか?」

一輝が聞くと、全員がうなずく。

「じゃあ・・・状況開始!」
「茨の檻!」

一輝の声とほぼ同時に、音央の茨が湖札までの道を作り出す。

「右手は音央、鳴央。左手はヤシロちゃん。GO!」
「「「了解!」」」

一輝の指示と同時に三人は鬼退治を始め、一輝は・・・

「上段、鬼面!」

スレイブを抜き、上段からの一撃を加えるが、

「その程度じゃ、私には通らないよ!」

あっさりと湖札にガードされる。

「悪いけど、俺の中に正々堂々って言葉はないぞ!」
「え、一体何を・・・!」

一輝は腰のベルトで固定した水樹の枝と辺りにある水を操り、湖札に撃つ。
湖札はそれを打ち落とそうとするが、湖札の意識がそちらに向いた隙に、一輝はいったん離れる。

「少し荒い技になるけど、手伝ってくれるか?」
「もちろんです。」
「ありがとう。じゃあ、行くぞ!」

一輝はいったんスレイブを鞘に納め、スレイブと呼吸を合わせると、

「「居合、鎌鼬!」」

居合斬りの要領でスレイブを振り、空気の刃を飛ばす。
今回のものはギフトによる攻撃ではなく、単純な刀を振る速度によるものだ。
もちろん、一人で使える技ではないが、二人係で一人の体を動かせば、可能になる。

「ウォーターカッター、フレイムカット!」

一輝はさらに水と火の刃を飛ばし、追い討ちをかける。

「これで、相手にダメージを、」
「いや、たぶん無理だろうな。」

一輝はスレイブの言葉を否定し、次の攻撃の準備を始める。

「・・・あれほどの攻撃を喰らい、無傷とは・・・」
「ううん、兄さんが正解。」
「ッ?」
「やっぱりか・・・」

攻撃による砂煙が晴れ、湖札の姿が視認出来るようになる。
そこに
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