第31話 「文句があるなら、宰相府までいらっしゃい」
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がたくさんの意味を持っている。
さて、と。ばかな貴族達をフェザーンに送るとするか。
貴族院にも入れなかったような奴らだ。
オーディンに置いていても、意味がない。
ばかな事をしてくれた方が、首を挿げ替える事ができる。
是非して貰いたい。
「閣下?」
「うん? いや〜あいつらの後を、誰に任せるかを考えていたんだ」
「いささか、気が早くはございませんか?」
「そ〜か〜やるだろ?」
「まあ確かに」
意見が一致したな。
けっけっけ。
ヨブ・トリューニヒト。君に期待しているぞ。
もっともお前の意思など、関係ないがな。
ルビンスキーと接触したら、腹抱えて笑ってやる。
抱腹絶倒、七転八倒。後悔先に立たず。主導権は渡さない。
せいぜいプロメテウスぶったエピメテウスをやってろ。
■ノイエ・サンスーシ シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ■
ノイエ・サンスーシにラインハルトがやってきました。
まあ、なんてかわいらしい子でしょう。
噂では、女装趣味があるとか?
よく似合いそうですこと。
そうそう、わたくしも協力してあげましょう。
「ラインハルト。こちらにいらっしゃいな」
近づいてきたラインハルトに、マクシミリアンを紹介しました。
ラインハルトは皇太子殿下に、かわいがられているのです。それと同じようにマクシミリアンも、ラインハルトに、かわいがって貰いたいものですね。
皇太子殿下はああ見えて、マクシミリアンの事を、気に掛けて下さっておりますし。
多くの人間にたくさんの愛情を貰って育って欲しいものです。
「わわっ」
「そんなに怖がらなくても、大丈夫ですよ」
ラインハルトがマクシミリアンを抱きかかえようとして、恐々と手を伸ばしています。
思ったよりも柔らかいので、びっくりしているようですね。
あまり小さなこどもに慣れていないのでしょうか?
ぷにぷにと頬をつついています。
ああ、誰もがやりたがる事ですねー。
小さなこどもの頬は、つつきたくなるものでしょうか?
柔らかいし、ぷにぷにしていますからね。
「ちっちゃい手」
マクシミリアンが、ラインハルトの差し出した手を、握り返しています。
にぎにぎと力いっぱい握っています。
「ぷくぷくしてる」
「こどもの手はこういうものですよ」
「そういえば皇太子殿下が言っていましたね。この子が大きくなる頃には、もう少しマシな帝国を残してやろう、と」
「よくそう仰っていますね」
「その気持ちが、なんだかよく分かる気がします。この子は自分では何もできないんですよね。生きる事も、行動することも。一方的に守らなければならないぐらい弱い存在」
まだ幼いマクシミリアンは、自分
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