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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
Tain Bo Cuailnge A & 大祓 @
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ーネーム”に来ないか?」
「ごめん、無理。殿下たちには貸しも有れば借りも有るし、仲間で友達だからね。裏切りたくないな。」

二人は似たような質問をし、似たような返答をする。
それでも、一切隙を見せないのは最初から回答が分かっていたからだろう。

「でも、最後の肉親である兄さんとは一緒にいたいんだよね。だから、私が勝ったら兄さん・・・いや、五人まとめてでいいからこっちに来てね。」
「魔王のゲームに拒否権はないだろ。でも、こっちが勝ったら湖札は俺に隷属することになる。これはいいよな?」
「うん、それが箱庭の仕組みだからね。」
「なら、意地でも隷属してもらうぞ。新しい妹を二人、紹介しないとだしな。」
「はぁ・・・相変わらず、無意識のうちに・・・」

湖札は呆れた顔で一輝を見て、すぐに真剣な顔に戻る。

「じゃあ、始めるよ?私の主催する、私のゲームを。」
「こいよ。俺たち五人は、負けないけどな。」

湖札は両手を広げ、巫女服の袖から白い霧を広げていく。
今更になるが、湖札の着ている巫女服も、前にあったときよりも神々しさを有しており、その手にも腰にも妖刀はない。
向こうもまた、本気である。

そして、広がった霧は少しずつ固まっていき、黒く輝く契約書類となって降り注ぐ。



『ギフトゲーム名“大祓”
       ・参加者一覧
         ・寺西 一輝
         ・六実 音央
         ・六実 鳴央
         ・ヤシロ・フランソワ一世
         ・ダインスレイブ

   ・ホストマスター側 勝利条件
         ・大祓えを完遂する。

   ・プレイヤー側 勝利条件
         一、ゲームマスターの打倒。
         二、全ての鬼の殺害。

    ・備考
         このゲームは、ゲームマスターが主催者権限を失うと同時に、勝敗を付けず、強制終了するものとする。

 宣誓 上記を尊重し、誇りとホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。
                           “天野湖札(あまのざこ)”印』



「さあ、鬼軍進行を始めましょう。」

その瞬間、辺り一面を白い霧が包んだ。

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