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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
荒野
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く。

「あれ、銃は?」
「いらん!重いし、邪魔くさい!」

一輝はそのまま、失格にした一人をつかみ、振り回すことで自分達を守る盾にする。

「それのほうが、邪魔くさくない?」
「有効利用できるから、これは別!」

振り回している男の目は、既に白目を向いている。
それでも構わず使う兄と、それを心配しない妹。
本当に、性格が似ている。

「で、ここからどうするの?」
「う〜ん・・・もう三人とも俺らの前だから、さっきの作戦は使えない。」
「なら、いっそ正面から行く?」
「それが一番難しそうだし、それでいこう!」

二人は、一輝がつかんでいた男を相手のほうに投げると同時に、三人に向かって走り出す。

「クソ、邪魔だ!」

相手は飛んできた男をガトリングで殴ってどかし、再び残りの二人と共に敵に向ける。

「えー、仲間を殴り飛ばす?」
「さすがに、ありえませんね。」
「人を盾にするやつらが言うな!」

三人はその言葉と共に再び弾をばら撒くが、二人には一発も当たらない。
弾を弾か矢ではじき、自分の元へは届かせない。
脅威の身体能力である。銃弾の速度以上に動きやがる。

「では、そろそろ・・・」
「壊していきましょう!」

二人は銃弾弾きを楽しむと、攻撃に移る。
どうせやるなら楽しく、が二人の今回決めたルールだ。

さっさと終わらせるために、一輝は三発一気に、湖札は三本一気に放ち、二人を片付ける。

「湖札―!残りの一人だけど・・・」
「うん・・・もう終わらせよう!」

そのままの勢いで、二人は残りの弾、矢を一気に放ち、ゲームを終わらせた。



           =================



「お、お疲れ様でした・・・御二人は、どこかのコミュニティに所属しているのですか?」

二人が元の位置に転送されると、店員が二人に聞いてくる。

「俺は、ジン=ラッセルのノーネーム。湖札は?」
「私は・・・コミュニティには所属していますが、結構危ない品も取り扱っていますので、自分からは教えてはいけないんです。」

二人の答えに対し、店員はもったいなさそうな顔をして、二人を送り出す。

露店から少し歩き、ベンチがあるところにたどり着くと、湖札はふと前方を見て、

「・・・はぁ。兄さん、私、のど渇いたんだけど・・・」
「はいはい、わかりましたよ。何かジュースでも買ってくる。」
「よろしく〜。」

一輝は、断っても無駄なことを知っているのでジュースを買いに行く。
その場に残り、ベンチに座った湖札は、

「・・・せっかくの兄さんとのデートの最中に、何か用?」

と、誰もいない状況でつぶやく。

「それは、邪魔をしちゃってスイマセン
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