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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一対三
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から、会場に向かう。
「挑戦したいんだが?」
「あ、はい。ではこちらへどうぞ。」
スタッフは案内をしてくれ、その間に説明もされた。
どうやら向こうの選手三人と戦い、三人ともに勝てれば賞品をもらえるようだ。
「私はマスターの剣。マスターに恥をかかせないためにも、勝たなくては。」
「何か言いました?」
「いや、ただの独り言だ。」
私は適当にごまかした。
どうせそこまで入り込んでくることは無いのだ。
「そうですか。では、こちらに所属コミュニティとお名前を記入してください。」
やはりそうだ。
私は、ノーネーム、ダインスレイブと記入し、スタッフに渡す。
「は、では、難易度を決めてください。」
「どんなのがあるんだ?」
「一対一を三回、一対三を一回です。」
「一対三を一回。」
マスターを待たせるわけにはいかない。速く、そして確実に勝たなくては。
「分かりました。では、そちらの会場へ。すぐに始まりますので。」
「分かった。」
私は、スタッフの指す、広い場所へと向かう。
人の声が聞こえてくるが、観客でもいるのだろうか?
「では、挑戦者の入場です!アンダーウッドを救った英雄、“ノーネーム”より、ダインスレイブさんです!」
どうやら、ここをやっているコミュニティはちゃんと理解しているようだ。
旗印によると・・・一本角だな。
だが・・・観客の中にはノーネームと笑っているものも多いな。
まあ、私を笑う分にはきにしなくていい・・・
「がんばれー、スレイブ!」
マスターが私を応援することで、マスターまでノーネームだと笑われ始めた。
殺しても問題ないだろうか?
「スレイブー!抑えろー!」
止められてしまったのでは、仕方ないですね。
圧倒してしまうことで、我慢しましょう。
「では、一体三で、始めたいと思います!」
相手はあの三人か。確かに実力者だが・・・マスターには遠く及ばないな。
私はマスターの太刀筋をまねることしか出来ないが、それでいけるだろう。
「始め!」
「は!!」
まず、一番弱そうなのを。
《鬼突、十連。》
首を、連続で十回つき、倒す。
のどを押さえてうなっているのを確認し、そのまま、残りの二人から距離を置くと、向き直る。
あの二人はすぐ横で仲間が倒されても何のリアクションもなかった。
隙を突いて、というのは期待しないほうがいい。
「さて、あまり時間をかけたくないのですが・・・」
「それは無理だろうな。」
その瞬間、後ろから声が聞こえてきたので、
《柄頭、鬼面。》
木刀なので、刃の部分を持ってそのまま相手の額にぶつける。
相手の武器に合わせて攻撃をしなかった、こいつのミスだ。
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