19部分:第十九章
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だ」
当然今もドイツ人達はビールを愛している。これは言うまでもないことだ。
「今も痛風で悩んでいるドイツ人は多い」
「まあ最近は日本人もですけれどね」
「ビールがやはり問題になる」
これが大きいのだ。そうした意味でやはりビールは問題があるのである。もっとも害毒に満ちているからといってそれを止められるものではないのだが。
「肉や卵、乳製品の食べ過ぎも問題だがな」
「コリステロールとか乳酸ですよね」
話が核心に迫る。完全に成人病の話であった。
「特に内臓が」
「ドイツ料理は内臓も食べるな」
「ええ」
さらに悪いと言えた。話が成人病にとってはさらに悪くなっていっていた。
「尚更だ。ドイツ料理を食べるにあたっては野菜も多く採らないと危ない」
「だからこそのザワークラフトですか」
そもそもドイツは寒冷地であり保存の為に考え出された食べ方なのだ。この食べ方ではビタミンが壊れず栄養がそのまま保たれるのである。
「成程」
「肉ばかり、ビールだけではやはり身体に悪い」
「そうですね。偏食は何でもよくないです」
「そういうことだ。とりわけ酒は」
「ええ」
話が酒にも至っていた。
「そういうことですね。俺も気をつけます」
「今まで気をつけていたのか?」
これはかなり嫌味めいた言葉になっていた。本郷はとにかく何でも食べる男なのでビールにしろソーセージにしろ最も問題のある内蔵にしろ動物的に食べている。役もそれを知っているのである。
「まあ一応は」
「そうは見えないのだがな」
役はそれに対して疑問的な顔を見せて言うのだった。
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