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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
哲学的内容・・・・人間とは
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。意識は有るだろうが深手だろう。少なくとも槍の刺さった右肩の方は使い物になるまい。
明を無言で見、視線で坂口と共に来るように伝える。
明は小さく頷いてこちらにやってきた。
「こ、宏助さんは大丈夫なんですか?」
「ま、俺の方は特に大事ないです。槍に刺された腹もそれほど深手では。」
腹は既に人外の自然治癒で傷が塞がりかけてる。
それを聞くと安堵の息を漏らす明を見て顔を緩めるが、しかし坂口を見るとその表情はまた元に戻る。
「おまえは何故そこまでして俺をかばってくれた?」
坂口が俺が見たことに気づいて質問。何故か少し明るい気がしなくもない。
「別にアンタを庇ったわけじゃない。お嬢様がお前を護ろうとしたからだ。あとは個人的な理由。アイツが・・・・・」
そこで宏助は一度言葉を切る。そして、
「アイツが個人的にムカつくからだ。幽霊だってそれぞれの思いがあんのにそれを無下にして、勝手に排除なんて身勝手にも程がある。だからだ。」
それを聞いた坂口と明は何故か微笑む。なんだろう。多少むず痒い。
しかし明はその微笑を一瞬で消し、壁に刺さる有馬に向かい直る。
「貴方は、この坂口という幽霊の居場所を突き止めた。それは決してたまたま見つけたわけではなく、意図的にここにきたのでしょう。あなたは・・・・、いやおそらく貴方たち死神は、幽霊の居場所が分かる何かを持っていますね。それで、この人の妻の幽霊を探しなさい。」
明の有無を言わせぬ強い口調。しかし、有馬は平然と、
「さあな。そんなの知るか。てか教えるか?」
と余裕だ。明が少し困った表情をする。やれやれだ。自分の出番か。
脅しとかやったことねぇ・・・・・とかブツブツ言いながら有馬に近寄る。そして耳元で、
「と、いうことは俺にも逆らうことということだよな?じゃあ・・・・・消えるか?」
「・・・・・・・・・!」
あきらかにビビッた反応。有馬だ。今自分はどんな声を出したのだろう。知りたくないと思うが、今のは少しビビり過ぎではないだろうか。人外ののの存在である死神・・・・?がなんでまたこんな・・・・。とか思いつつ有馬の槍の柄を少し押すと、
「わ、分かった教える。教えるよ!」
やはり、さっきとは打って変わった調子の怯え死神の声。なにをしたんだ・・・自分。
そして有馬がしばらく瞑想のような姿勢をとること数分。有馬はこう告げる。
先程宏助と明が歩いていた川原・・・・・そこに妻はいる、と。
なんの偶然か知らないが、近くにいることは好都合。とにかく三人(?)でそこに向かう。
勿論、麗に死神の有馬の処置を伝えることを忘れない。
有馬の槍の柄を一層深く刺し込んでその場を離れる。
そのとき坂口はとてつもなく・・・・宏助ですら怖いと思うような・・・・・
真剣な目をしていた。

 目的地に辿りつくとあっけ
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