第6章:女の決意・男の勘違い
第4話:女の涙はルビー色、男の涙は何色かしら?
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
手で“シッシッ”と追い払い部屋から出て行かせる。
ロザリーと二人きりになってからが一番大切な総仕上げだ。
彼女のベッドに腰掛けて、涙溢れさせる彼女の目を見詰め、彼女の為という思いで話し出す。
「良いロザリー……男というのは放っておくと浮気する生き物なの」
「そんな……でもピサロ様は……」
「ううん、例外なんてないのよ。阻止する方法はあってもね……」
勿論嘘だ……私は其処までスレてないし、男全てが浮気性だとも思ってない。
まぁ少なくとも、私の旦那は当て嵌まってるけどね……
「どうすれば良いの?」
「簡単よ。もっと良い女になれば、他の女が霞んで見えるの。この世で一番良い女が、自分の女だと思わせるの」
「でも……私では……」
「そうね……今のロザリーでは、男にとって都合の良い女でしかないわね。引っ込み思案で男の言いなりで……彼の言い付けを守っていれば、永遠に愛してもらえると思っている。男からしたら浮気しほうだいよ!」
もうベッドの上が真っ赤だ。
彼女の涙が敷き詰められて、美しさよりも鬱陶しさを先に感じる。
何で人々は、こんな鬱陶しい石ころを欲しがるのか?
「泣いてないで聞きなさい。彼の言う事を聞くだけが女の存在価値じゃないの。気を抜けば他の男の下へ行ってしまうと彼に思わせるの! 生意気な口をきいて彼に反抗心を見せ付ける……そうすれば、絶対安全な都合の良い女とは思われないから。泣き止んで彼を室内へ招いて言ってやりなさい。『結局優勝は出来たのですか?』って……彼は言うわ『ロザリー以外の女に興味は無いから、途中放棄して此処へ駆け付けた』って。そうしたら言うのよ『優勝した後で“お前みたいなブスと結婚するか馬鹿!”と言い放って、戻ってきたのなら私一筋だと認めますが、浮気がバレたと思った途端、速攻で帰ってきて言い訳をする男なんてしんじられません!』ってね!」
其処まで言えたら私が引き継いでやろう。
浮気の疑いを晴らす事も、武術大会で圧勝すると宣言した事も、何一つ証明出来ない男の言う事など女は信用しないのだ。
我が家を……私を怒らせた報いは受けてもらうのだ!
因みに、ちゃんと言えたロザリーには、ご褒美として私が添い寝をしてあげました。
根暗はお仕置きとして、この場から逃げ出す事もロザリーとエッチする事も出来ない様にしてやったわ。
逃げ様としたら『あ、他の女の所に行って、性欲を発散させる気ね!』と言いがかりを付け、許しを請おうと近付けば『そうやって甘い言葉でロザリーを騙す気ね!』と言いがかりを付ける。
部屋の片隅でいじけた様に座り込み、ブツブツ何かを呟く根暗を見て、私の仕返しが完了した事を実感する。
ベッドの中でロザリーを抱きしめ『明日になったら彼を許してあげ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ