暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第6章:女の決意・男の勘違い
第4話:女の涙はルビー色、男の涙は何色かしら?
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に閉じ込めてきた!』とか『遂に人間共の希望である、勇者を殺してきた! これで魔族が世界を支配するのも時間の問題だ!』って……
夢にビビってんのかコイツは!?
それに一体何処の勇者様を殺したのやら……自称勇者は世界中に居るからなぁ……

リュカが言ってた事がある。
『酒場に行けば勇者は大量に存在するけど、歯医者の治療台の上には一人も居ない』ってね!
そんな連中の一人を殺しただけじゃないのか?

あぁ、そう言えば例の武術大会は私の一人勝ちで幕を閉じた。
大会が始まってから毎日の様に帰ってきて、その日の報告(自慢)をロザリーに話すのだが、半分は私に対して自慢しているのだ。
正直鬱陶しくてキレそうだったけど、私は我慢しチャンスを待ったわ。

そしてチャンスは訪れた。
あの大会はA・Bと2つのグループに分かれて執り行われている。
早い段階で申し込んだ根暗はAグループとして、予選を行い本戦も勝ち抜いた。

そしてBグループの予選と本選を勝ち抜いた対戦相手が決まりそうになった頃、わざとらしく大会のチラシを見返して、初めて気付いた様に驚いてみせる。
「まぁ……この大会の優勝者には、エンドールのお姫様との結婚が待ってるのね!? ねぇロザリー……彼ってば、これが本当の狙いじゃないのかしら?」

彼女を騙すのは心苦しかったが、気弱なロザリーでも彼氏の浮気を前にすれば勢いが付くってモンだ。
速攻でピサロナイトに根暗を連れ戻す様言いつけ、(ピサロナイト)から他の奴に伝言が伝わり、血相を変えた根暗が戻ってきた。

一緒に戻ってきた伝号係(生意気な使い魔)が言うには、最終の決勝戦直前で帰ってきたらしい。
即ち試合放棄で大会失格ってヤツ(笑)
しかもロザリーに泣きながら怒られてる(大笑)

「ち、違うんだロザリー! 誤解なんだ……俺は結婚の事は知らなかったんだ!」
と、情けない声で言っている根暗。
でしょうね……私はワザとその部分を破ってチラシを渡したのだし。
でもエンドールの町には、そこら中このチラシだらけだったんだから、気付かないヤツが間抜けなのだ。

「嘘! ピサロ様は私の事が嫌いになったんです! だからお姫様との結婚を……」
そこら中、赤いルビーの破片だらけ……
可哀想なロザリー。私が優しく抱きしめてあげよう。

「ロザリー落ち着いて。男なんてそんなモンなのよ……『お前一筋』とか言っておきながら、きっと余所で浮気しているのよ。だから貴女をこんな所に閉じ込めて、週に1度くらいしか帰って来ないの……私が側に居てあげるから、好きなだけ泣きなさい」

そう言って私は彼女を胸に抱き寄せ、思う存分泣かせてあげる。
胸の谷間にルビーが入り込み、強く抱き付くロザリーに圧迫され痛い……
泣きそうな顔で私を睨む根暗を、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ