第八話
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ーネになったんだから、こうしないと術がかからないし」
「だったら俺からかけて送れば良いだろ!」
「そっちのペースで注ぎ込まれると、私なんかの器じゃもたない。まあ家族なんだし、これくらい気にしない。分かったら大人しくしてる」
「いや、だからそうじゃなくて・・・ムグ!?」
リズ姉は再びキスをしてきて、俺の中から呪力を吸い出しながら、グレイプニルに手を当ててその術式を書き換えていく。
これはもう、抵抗しても無駄だな・・・俺は術式の書き換えが終わるまで、二人の家族の視線を痛く感じながら大人しくしていた。
あ、待て。舌は入れるな!
◇◆◇◆◇
「さて、封印するものは完成したわけだけど、こんなでかいものを常につけてるのは無理。そこはどうするの?」
作業が終わってから、リズ姉は何もなかったかのように話し始め、俺とアテ、立夏は顔が赤いまま、下を向いて話に参加する。
「と、とりあえず、溶かしたりしてアクセサリーにしたらどうかな!?」
「そ、それいいな。普段からつけていても違和感がないものなら、暮らしていく上でも楽だろうし!」
「ですね!指輪やブレスレッド、ペンダントなどならいいとおもいます!」
だからか、どうしても声を張り上げてしまう。お願いします、誰か助けてください。
「あのねえ・・・神話に登場するような鎖を、どうやって加工するの?」
そしてリズ姉、アンタは本当に冷静だな。姉弟だからこそ、あれは駄目だろ!?血の繋がりに関係なく!
「そんなことができるのは、神か神殺し、そんなことは決まりきってる」
「でも、今この場にいる神と神殺しは、どっちも鍛冶に関係ないぞ?」
どうにか落ち着いてきたので、俺は顔を上げる。
顔の色も、元に戻っているだろう。
「そう、そこが問題になる。でも、偶然にもこの案件を解決できるかもしれない」
「?そんなこと、どうやって・・・」
「ムーくーん!」
俺がリズ姉に聞こうとすると、急に部屋のドアが開いて、誰かが俺に抱きついてきた。
まあ、呼び方で想像はついてるんだけど・・・
「林姉!?どうしてここに!?」
「だって、可愛い弟のムー君が七人目のカンピオーネになったって言うのよ!?飛んでくるに決まってるじゃない!」
林姉は、俺の頬に頬ずりをしながらそう答えた。
神代依林、俺の三つ上の、神代家の長女で、現在は城楠学院の高等部二年だ。髪は黒髪のストレートを伸ばしており、身長は高い。胸はないが、それでも十分にスタイルはいいと思う。
確か、今は生まれ故郷の中国に旅行に行ってる筈なんだけど・・・
「あの・・・あなたはどちら様でしょうか?」
「ん?見たことのない子だけど・・・あなたがア
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