美濃暮らし
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間で一撃も当たらないと言うのが町中の噂になったらしく三日目からは侍が来たし、真剣の方がいいと言うのも来たし。
そこから最低でも二十人、最高でも三十五人は来たよなぁ。
二人で長椅子に座り団子を食べていると、俺の横で誰かが座って、団子を注文していた。
「兄者、ごれがらどうする?」
俺は茶を飲み
「とりあえず、もう少しするか」
そして、立ち上がると周りから
「お、始めるのかい?」
「お〜い!!再開するらしいぞ!」
その活気に溢れる声を聞きながら
「さぁさぁ、お立ち会い!!切られ屋の再開だ!」
ブフォッ
後ろから噴き出す音が聞こえた。
振り返ると……
「ゲホッゴホッ……あ、あなたなのですか!?」
お茶を噴き出したのか、むせながら俺を指している女の子がいた。
俺はその子の背中を擦りながら
「おいおい、大丈夫か?」
「あっすいません……じゃなくて!!」
そう言うと、立ち上がり俺をまた指して
「あなたが今、噂になっている当たらない切られ屋ですか?」
俺、何か怨みでも買われることしたっけな?………いや、してない。
「………そうだけど……何?お客さん?それとも……」
彼女の身なりを見て一言、
「…こじk「そんな身なりはしてません!!」」
キレるの早!!昔も今もおなじなんだな……
「それじゃあ、どちら様で?」
女の子はドンッと胸を叩き
「私は斎藤道三の家臣」
あの蝮の家臣か………いや、けど女性の配下っていたっけ?……じゃぁこの子はだー
「明智十兵衛光秀です!!」
ー何でだよ!?」
「えぇ!?いきなりどうしたのですか!?」
俺は地面に両膝をつき、横にある長椅子を叩きながら
「嘘だァァァ!!嘘だ嘘だ嘘だァァァ!!」
「な、何ですかいきなり!!」
俺は明智をもう一度見て、そしてまた長椅子を叩き始めた。
「ゲームでも本でもクールなイケメンに入る明智光秀が、こんな……こんな!!オデコちゃんとは信じたくなかったァァァ!!!」
明智は額を両手で隠し
「な!!オデコちゃんじゃありません!!そんな変な名前をつけないでください!!」
「兄者、一旦おぢづいて」
蛮頭から出された水を飲み干し、頭を冷やした。
そして立ち上がり、目の前の明智を名乗る女の子を睨みながら
「お前が明智だと言うのは偽者かもしれないな………証明してみろ」
「まだ偽者だと言うのですか!?わかりました!!」
そう言って、明智はお金を払い蛮頭から鋸を渡されて俺の前に立った。
「その腰にある刀を使ってもいいんだよ?」
明智は俺をキッと睨み
「馬鹿にしないでください!!」
「いや、馬鹿にはしてないんだけど……」
その瞬間、一息で俺の目の前まで踏み込み横一閃をしてきたので俺は慌ててバックステップで避けた。
「不意討ちです
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