美濃暮らし
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美濃の稲葉山城が見えるところに少し大きな小屋を作り、そこに住むことにした。
かれこれ一週間たった。
早すぎる?いや、その一週間は何も無かったし……
四人は朝食を食べ終わると、俺と蛮頭は仕事へ
紗恵と雪之丞も仕事へニチームに分けて行動している。
最初は紗恵が働くと言ってきたときは反対したが、何度も言ってくるので根負けして護衛つきで許した。
……今でも心配だが。
この頃、笑顔で帰って来ている日が多いので「どうしたの?」と聞いてみると
「友…達が…出来たの!」
雪之丞に聞くと
「紗恵と同い年か少し上の子供がいやしてね、気が付けば一緒にいるんですわ」
「どんな子何だ?」
「どうも人見知り、初見の奴には妖を使って調べるようで」
妖を使う?………もしかして
「その子供は……あぁ、何だ、その、何か絵が書いている紙を持っているか?」
「えぇ、何枚も持ってやしたよ」
……間違いない……それ、式神だ。っと言うことは友達ってのは陰陽師なのか?
「なら安心だ」
「「?」」
「あぁ、気にしないで良いよ……それじゃぁ、頑張れよ」
俺と蛮頭は外に出て人通りの多い所まで歩いた。
「蛮頭、場所取り頼む」
「分がっだだよ、兄者」
蛮頭が場所取りに行っている間に俺は草かげに入り、
「ーーーー王刀《おうとう》ーーーー鋸《ノコギリ》ーーーー」
右手に木刀が出てきて、それをつかみ
「ーーーー誠刀《せいとう》ーーーー銓《ハカリ》ーーーー」
左手につばしかない刀が出てきて、それをポケットに入れて蛮頭の所まで走った。
少し走ると蛮頭が茶屋の横で立っていた。
「兄者、ちょうどよがった。もう数人が待っでいるだよ」
蛮頭の前には三人並んでいた。
俺は待っている人に
「いや、すみませんね。それでは始めましょう」
そう言うと一番前の男が蛮頭に金を払い、俺は鋸を渡した。
「さて、もう一度説明しますよ」
俺はポケットから自作の砂時計を出し、長椅子の上に置いた。
「今から約二分、俺は一切の攻撃をしない。あなたがその木刀で俺を攻撃する。それだけです。」
そう言って、ポケットから銓を取り出した。
「さぁ、始めようか……」
〜五十分後〜
「ハイッ終了〜」
列がなくなり、周りの人がだんだんと離れていった。
俺は蛮頭から水を貰い、飲んでいると
「ざずがは兄者だ。今回も一回も当だらながっだ」
蛮頭が言ってきたので俺は水を飲み干し
「当たり前だよ。当たったら痛いし、それに今回もいたね」
「ぞうだなぁ、『倍払いずるから、真剣でやらぜてぐれ』だったけど」
「意味無かったよねぇ」
そう、この一週間俺は俗に言う殴られ屋の仕事をしていた。
一日目は五、六人だったが、二日目からは十数人……
この二日
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