戦士達への鎮魂歌
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が手を振ると、俺達のパーティ用ストレージに結構な額の金と様々な菓子が入ってきた。菓子の名前が有名菓子メーカーのものであるところから察するに、このイベント、企業からの金集めが目的なんだろうな、と菓子でワイワイ盛り上がる女性陣を見ながら思った
裏を勘繰るこの性格、我ながら擦れてやがる
「それと特別報酬があるわ。あなたに」
「俺?」
レミリアが指を差したのは俺だった。特別報酬?
「ええ、特別報酬は私自身よ」
「そうか」
「……少しくらい動揺してくれてもいいじゃない……」
少々不機嫌な雰囲気を纏うレミリア。仕方ない、これが俺の性格だから
ちなみに約一名(クライン)程が過剰反応しているが気にしない
「そうね……立場的にはナビゲーションピクシーということになるかしら。それに戦闘能力はすべて失われる。方法がかなり裏技みたいなものになるから……」
「ちょっと聞いてもいいかね」
今まで黙っていたクリスハイトが急に前に出てきた
「何かしら?」
「君は一体どういう存在なんだい? マスターシステムに逆らう付随システムなど……ユイ君を除いて聞いたことがない」
「……そうね。私はリンのナビゲーションピクシー。それ以上でもそれ以下でもないわ」
「……」
納得してはいないが、レミリアの口が堅いことを悟るとすごすごと引き下がる
後ほど聞いた話になるが、レミリアは元SAOの人工知能の一人らしい。ユイとは違い、90層以降の敵として出現するらしかったのだが……学習し、成長する敵とか恐怖でしかない
ハロウィンはケルト人が一年の終わりに帰ってくる死んだ家族の霊と共にやってくる有害な精霊や魔女から身を守るために仮面を被り、魔よけの焚火を焚いたのが起源とされる
SAOの死者の霊、彼等が安らかに眠れたかどうかは神のみぞ知るところだろうが、こういう行事を通じて、またSAOにおける死者について想ってみるのもよいだろう
精霊や魔女ではないが、あの世界が原因で生まれてしまった悪意は確かに存在する
おそらく、俺達の行く末に立ちはだかることもあるだろう
故に今は騒ごう
そんな災厄が降りかからないことを祈りながら
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