TEAR
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か強奪したの!?」
「さすが・・・」
「強奪なんて人聞きの悪い事言わないでくれるかしら、借りただけよ。まぁ、タダで貸してくれなかったから少しばかり痛い目を見てもらったけれど」
ボソッと呟いたティアの言葉に、ルーは少し寒気を感じた。
「イヤよ!こんなの乗りたくない!」
「泳ぐなら付き合うぞ」
「無理!」
まぁ、確かに海賊船に乗りたがる女なんていないだろう。
「ティアさーん!」
すると、村人の1人が走ってきた。
その手には、箱。
何の変哲もない、どこにでもありそうな普通の箱だ。
「何」
「これ・・・さっき若い男の人が来て、ティアさんに渡す様にと」
若い男、と聞き、ティアの眉がピクッと上がる。
「これ、ティアの救急箱じゃない?」
「あい」
「・・・アイツ」
「どうかしたのか?」
「別に」
中身を確認する為、救急箱の蓋を開く。
すると、二つ折りの紙が中に入っていた。
それを右手人差し指と中指で摘み、救急箱をルーに持たせ、紙を開く。
『礼は言わんぞ』
それだけが書かれていた。
それを見たティアはすさまじい速さでその紙を握りつぶす。
「・・・帰るわよ」
「え?ティア、それって誰から?」
「どうでもいいでしょ」
どこか声色が不機嫌だ。
まぁとりあえず、エルザ達が強奪・・・ではなく、借りた海賊船に乗る。
「皆さん!ありがとうございます!」
ボボが叫んだ。
「元気でねーっ!」
ルーシィも叫び返し、手を振る。
その足元でナツがグロッキー状態と化していた。
「また悪魔のフリフリダンスを踊りましょー!」
「仕事がんばれよー!」
「妖精の尻尾サイコー!」
「いつでも遊びに来いよー!」
村人から様々な声援を受け、船は遠ざかっていく。
そしてそれを遠くから眺めている集団がいた。
「行っちまったな」
「な、泣いてなんかないモンね!おおーん!」
「てか・・・何故泣く・・・?」
その集団とは・・・零帝リオンのその手下のユウカ、トビー、シェリー、シェリーのネズミのアンジェリカだった。
泣いてなんかない、と言いながら、トビーは大号泣している。
「いいんですの?せっかく解り合えた弟弟子さんに久々に会えた幼馴染さん・・・すなわち、愛」
「いいんだ」
シェリーが「愛」と完全に言い切る前に、リオンが呟く。
その表情は、どこか清々しさを感じさせた。
「なぁ・・・ギルドって楽しいか?」
所変わって、ここは魔法評議会会場、ERA。
「デリオラの件は残念だったわ」
図書室だろうか。
壁中にびっしり本が並んでいる。
その部屋にいたジークレ
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