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吸血花
第九章
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 その右手を顔に近付けた。見れば緑の爪をしている。
「決まっている。買ってやるさ。代金は貴様の命、釣りはいらないぜ」
 短刀を投げた。一直線に女怪へ向かって飛んでいく。
 刀身には盆字が書かれている。経典にも使われ法力が込められている。
 一本だけではない。本郷は短刀を次々に投げた。一直線に、流星の様に女怪へ向かって飛んでいく。
 しかし女怪は怯まない。その数本の短刀を表情を変えず見ている。
「その程度か」
 笑った。不敵な笑みだった。
 右手を横に一閃させた。すると短刀が全て地に落ち音を立てて転がった。
「何!?」
 見れば女怪の指が変形していた。その緑の爪が蔦になっていたのだ。
 その蔦の色には見覚えがあった。海で捜査をしている時上から襲い掛かってきた槍だ。

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