Episode18:核心
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」
「あはは、罪な男だな隼人は!」
「それを貴方が言うかしら、櫂?」
「え?」
おお、母さんから凄いオーラが溢れ出ている。
「これは、長くなりそうね」
「だねー」
目の前で繰り広げられる夫婦漫才を、俺と姉さんはニヤニヤしながら見守るのであった。
「ごほん、じゃあ、本題に入ろうか」
あれから数十分、ずっとじゃれ合ってた父さんと母さんを置いて俺と姉さんで大富豪をしていたとき、咳払いしながら父さんが言った。
「革命っと!ふふ、どうだ姉さん」
「甘いわね隼人、革命返しよ!」
「馬鹿な!?」
「おーい隼人ー、スバルー?」
負けてしまいました。
「で、大事な話ってなに?」
「ああ、オレ達がとある国にあるブランシュの支部を潰したときの話しだ」
その一言で、この部屋から団欒という雰囲気はなくなった。あるのは、張り詰めた緊張感。
「そこの支部はある一定の距離にあるアジトの所謂拠点となっていてな。そこのデータベースを覗いたら、日本支部の情報も載っていた」
「間抜けな連中ね。全滅する前にデータくらい削除しておきなさいよ」
「いや、攻めてきたのが父さんと母さんだったらそんな余裕ないと思うけどな…」
「それもそうね」
九十九家では、大体不可能そうなことでも、「まあ、父さんと母さんだしね」で通ってしまうのだ。
「なんか少し失礼なことを言われて気がするけど、まあいいです。それで、問題はその後。データを少し見てみたら、予想以上の情報が手に入ったわ。例えば、ブランシュ日本支部を束ねているリーダーの名前は、司一。得意とする魔法は精神干渉系魔法『魔眼』」
「魔眼……それって、単なる光の信号じゃなかったかしら?」
「正解だスバル。魔眼は仕組みさえわかってしまえばなにも怖くはない。だが、それは一般的にはあまり知られていない知識だ。どうやらブランシュは、この魔眼を使って記憶を操作し、組員を増やしているらしい」
「記憶操作、か…でも、多分それは不完全なものなんだろうね」
「そうなるわね。多分、記憶操作といっても混乱させる程度には収まっていると思うわ。だから、なにか決定的な記憶の入れ違いが分かれば、効力はなくなる」
「だが、恐らくその記憶操作は単なるきっかけ作りだ」
「なんのきっかけよ?」
「奴らが組員にするべく狙っているのは、必ず『魔法』というモノに対してマイナスな感
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