第28話「絶頂」
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麗華は諦めの気持ちに落ちていた。ここまで来れば、もう何もどうにもならない。だったらどうにでもなってしまえばいい。
「んっ……つはぁ……んんっ」
麗華は俯いたまま黙々と秘所を貪り、快楽に浸り出す。
途方もない絶頂の予感がほのかに疼き、麗華はほじくるように指を練り動かした。どうにでもなればいい。いっそのこと快楽を貪って、もうイってしまえばいい。
しだいに麗華は一心不乱になっていき、周囲の目など忘れてしまう。
イきたい、イきたい――。
ただそれだけが、麗華の胸を占めている。
「マジか……」
「先輩が本当に……」
それに唖然としているのは、むしろ部員達だった。どんなになっても心の底では抵抗し、最後まで折れまいとし続ける。それが黒崎麗華だと、誰もがごく当たり前のように思っていた。麗華が精神的にまで堕ちるなど、彼女の強さを知っている皆にはそもそも想像自体していなかった。
皆が期待していたのはただ一つ。
心の抵抗を残した麗華を好きに貶める。
それだけであった。
「おいおいおい」
「これ本当にやばいんじゃ」
「どうなっちまうの? 先輩」
心配でもするような、あるいは焦ったような表情に部員達は染まっていく。そんな彼らの反応に首を傾げるのは医師だけであった。
「おやおや、まるで不思議なものでも見るかのような。皆さん、一体どうしたのです? せっかく麗華さんが堕ちたんじゃないですか。これから絶頂しようというのに」
「誰も麗華がああなるとは思っていなかったんです」
担任は言う。
「やっぱり剣道の実績ですね。強すぎたんです。強すぎて、誰にとっても雲の上の存在的なところがありましたから」
「なるほど」
「強い女を辱めるのは楽しかった。しかし、誰もその強さが消えるとは思っていなかったんでしょう。自分だってそうですから」
担任は少し、残念そうな顔をする。
もっと長持ち――いや、壊れることなどないと思っていたが、やはり女の子は女の子だ。むしろここまで堕ちることを拒んでいられたことの方が、本当は不思議なのだ。
「あっ、んあ! あぁぁ――あん!」
麗華のオナニーは激しく、背を弓なりに反らしながら喘ぎをあげた。淫らな姿だ。快楽にふけった牝が存分に喘ぎ声をあげ、ただ夢中で手を動かし続けている。淫乱そのものを見ているようだ。
「あーあー。麗華先輩」
ため息をつきながら、始がそこへ歩み寄る。
「ひあ! ああん!」
「気持ち良いんですか? オナニー」
「気持ちいい――気持ちいい!」
信じられない台詞である。
女を堕とした喜びよりも、人でも殺してしまって焦るような気持ちが部員達には広がっている。こうなった麗華を一体どうすればいいのか。本当に麗華は壊れてしまって、このまま元には戻らないのか。
「先輩」
「
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