第26話「イきたくない・・・」
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体を舐めるように見てまわす。頭のてっぺんからつま先まで、白濁にまみれた素肌を目に焼き付けた。
「ふざけないで……。いつになったら終わるの……」
「そうですねぇ、先輩がイってくれたら僕も出せるかもしれません」
始はとんでもない事を言う。
「ふざけるな! 絶対にイくもんか!」
「やっぱり我慢してたんですね」
「うぐ……!」
不覚だ。今ので自分が絶頂寸前であることを認めさせられたのだ。
「どうしてイきたくないんですか?」
「人前だからに決まってる」
麗華は顔を背ける。
「オナニーしてるくせに」
「――っ! 人に命令しておいて……!」
あんまりな言い様に強く歯を噛み締めた。
「じゃあ、ちょっと立ってくれますか?」
「今度は何」
「いいからいいから。こっちですよ」
訝しげに思いながらも麗華はベッドを降り、始に導かれるようにして室内を歩む。壁に埋め込まれていた鏡――ちょうど全身が映るほどの大きな鏡の前に立たされ、麗華は自分自身の姿に息を呑んだ。
「こ、こんな……!」
全身がどれだけ汚されているのか、わかってはいた。しかし、どこもかしこも白濁まみれの髪まで汚れた自分の姿を実際に見せられるのは、想像以上にショックだった。まるで自分が自分でないような、こんなものが自分だとは信じたく無い思いにかられ、麗華は否定するように頭を振る。
「違う……。違う! こんな……!」
「これが麗華先輩ですよ? ドロドロに汚れて、とっくに堕落しているじゃないですか」
「そ、それはみんなが……」
「でも穢れてますよね? それが先輩の姿です」
認められない。
認めたくない。
「そんな……。こんなものが…………」
衝撃を突き付けられ、麗華は床にくず折れた。
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