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辻堂雄介の純愛ロード
番外編2『辻堂愛のバイト探し奮闘記』
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「ごちそうさまっと……いやー、卵料理上手くなったなぁ」


 日曜日のお昼。今日は愛の卵料理の成果を見るためにウチで一緒に食べたわけなんだけど……なんか、愛の様子がおかしい。


「…………」


 さっきから……てか、ウチに来たときからなんか口数が少ない、若干顔も険しいし……なんかあったのだろうか。まあ、本人から言うまで様子を見ますか。


「な……なあ、ユウ」

「ん、どうした?愛」

「……聞いて欲しい事があるんだ」

「なんだ?」

「あのさ……バイトを始めようと思うんだ」

「………」

「な、なんだよ。何か言えよ」

「あ、いや、悪い。バイトか……良いんじゃないか」


 そう言い食器を洗い場に置いて再び席に戻る。


「………でさ、愛」

「なに?」

「……何処の店からショバ代をせびる気だ?」

「ちげえよ!!!」





 辻堂雄介の純愛ロード
 番外編2『辻堂愛のバイト探し奮闘記』





「………悪い、少し驚いてつい口走ってしまった」


 膝を抱えて蹲り床にのの字を書きながら、いじけてる。可愛いからこのまま見ていたいけど、とりあえず謝っておこう。


「んで、なんで急にバイトなんだ?」

「それはな……普通の女の子ってアイスクリーム屋さんとか花屋さんとかでバイトするだろ?だからアタシも、社会勉強とか花嫁修業もかねてやっておかなきゃいけないと思ったんだ」


 なんか、愛の想像している事が実際に見える様な気がする。


「その限定された女の子像はどうかと思うが……まあ、勤労をすることはいいことだ応援するぞ(バイト姿も見たいし)」


 仕事先の可愛いユニホームを着て働いている愛を想像する……可愛すぎるだろっ!!


「ほ、ホントか!」

「ああ」

「じゃあ、今から面接行こう飛び入りで!!」

「は!?飛び入り!?」


 相変わらずもの凄い行動力の愛である。





 ◇◇◇◇◇




「よし、ここにしよう」

「ここって…………3○アイスクリームだな」


 去年出来た、まだ新しい店だ。


「それじゃあ、行くぞ」

「まあ、がんばれよ」

「ああ」




 ◇◇◇◇◇




「たのもー!!」


 勢いよく中に入る愛。


「ヤベェ!辻堂だ!!」

「三大天の辻堂愛!?」

「地上げか!?」

「マジ、ヤベェ!!」


 中にはいると、モヒカンやらスキンやら、なんか角をつけている厳ついヤンキー共がファンシーなアイスを食っていた……てか、ここは世紀末かっ!!



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