暁 〜小説投稿サイト〜
辻堂雄介の純愛ロード
番外編2『辻堂愛のバイト探し奮闘記』
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話



 ドスをきかせた脅し口調。この時点でサラリーマンのお客は失神寸前だ。


 B褒める


「お?オマエいい時計してんじゃねえか」


 あんな顔してたら、本物の不良にしか見えないよな。実際、本物だけど、それも極上の……。
まあ、どんな顔かは現在発売中のアンソロジーコミック第一巻を読んでくれ。


「おい!?なに気絶してんだよ!起きろ!!」


 あ〜あ、お客さん口から魂を出しながら気絶してるよ。


「………あの」


 店長が愛に声を掛ける。手には結構な厚さの封筒を持って……あれってもしかして…。


「ちゃんとショバ代納めますんで今日の所は勘弁してください……」


 泣きながら、封筒を差し出す。


「だからなんでなんだよっ!!」


 愛の悲しみの叫びが店内に響き渡った。




 ◇◇◇◇◇




「……もういい。バイトもういい。やってないけどやめる」


 ヤンキー喫茶での一件の後、俺の家に帰ってきたんだけど、よほどショックだったのかソファーに座る俺の膝に頭を置き(いわゆる膝枕)拗ねている。


「それじゃあ、俺に永久就職でもするか?……なーんてな」


 頭を撫でながら俺は冗談半分でそんなことを提案してみた。


「………」


 一拍置いた後。


「それでも、良いかも」

「……えっ」


 結構本気にしていた愛だった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ