TURN95 マンシュタイン参戦その四
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「捕虜になったら、とな」
「ですか」
「まだ共有主義は信じている様だが」
それでもだというのだ。
「枢軸側への参戦を承諾してくれだ」
「ですか」
「しかしマンシュタイン元帥は違う」
彼はだというのだ。
「どうも洗脳が強いらしい」
「ではどうすれば」
「今秋山達が説得しているが」
彼が向かっているというのだ。
「難しい様だ」
「同じドクツ人でしたら」
ここで福原が言った。
「やはりドクツの方々の方がいいのでは」
「そうなるか」
「はい、私はそう思いますが」
「そうだな、では総統さんにお話してみるか」
「それがいいかと」
福原は静かに進言した。
「マンシュタイン元帥は素晴らしい方と聞いています」
「是非枢軸側に参加して頂きたいです」
平賀も言う。
「あれだけの武人は」
「俺も同感だ、あの人も参戦されると非常に大きい」
「是非共ですね」
「そう思っている、それではな」
「宜しくお願いします」
福原は海軍の敬礼で東郷に話した、こうしてだった。
東郷から話を聞いたレーティアがこう言ったのだった。
「実は私もだ」
「総統さんもか」
「そうだ、私が直接行き説得しようと思っていた」
東郷に対して話す。
「この場合は洗脳を解くといった方がいいな」
「では元帥のことは」
「任せてくれ。洗脳の解き方もわかっている」
レーティアの才の中にはこのこともあるのだ。
「ではだ」
「あの元帥の参戦は本当に大きいからな」
「ドクツ軍の両翼だったからな」
レーティア自身が最もよくわかっていることだ。
「是非共だな」
「そういうことになる」
「生きていて嬉しかった」
レーティアの偽らざる本音である。
「本当にな」
「そうね、あの時はどれだけ悲しかったか」
グレシアはマンシュタインが撤退する軍の楯となった時のことを思い出していた、このことは彼女にとって忘れられるものではない。
「けれど生きていてくれて」
「再び私達の前に来てくれた」
「それならね」
「必ず戻ってもらう」
参戦してもらうというのだ、枢軸側に。
「是非共な」
「では行こう」
ドイツもレーティアに言う。
「俺達のもう一人の元帥を迎えに」
「私達の友をな」
こうも言ったレーティアだった、かくして。
レーティアとドイツ達がマンシュタインのいる部屋に入った、この時彼はトリエステの説得を聞いていた。彼女は洗脳されておらずレーティアと会い彼女の無事を知るとすぐに枢軸側に参戦したのである。
そのトリエステがマンシュタインに言うことは。
「閣下、我々は騙されていたのです」
「ヒムラー総統にか」
「そしてカテーリン書記長に」
二人にだというのだ。
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