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ヘタリア大帝国
TURN95 マンシュタイン参戦その三

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「どうか引退されてお身体を休めて下さいと」
「俺もそう言っているがな」
「長官もですか」
「どうも爺さんは戦場で死にたいらしい」
 だからだというのだ。
「だから聞かない」
「そうですか」
「あの爺さんらしいがな」
 東郷は複雑な顔も見せて述べた。
「じゃあ最後まで頑張ってもらうか」
「ですか」
「最後まで戦場で」
「なら爺さんの考えを受けたい、俺達は暫く修理に専念しよう」
 艦隊の修理にだというのだ。
「それで満州に戻ろう」
「わかりました、それでは」
 福原が敬礼で応える、今枢軸軍は艦隊の修理に専念するしかなかった。
 満州には防衛艦隊がいる、だが平賀はその艦隊についても言った。
「山本提督に伊藤首相、ギガマクロ酋長、宇垣外相、芝神様、夕霧提督ですが」
「あとネクソン提督もいるな」
「問題はネクソン提督です」
 平賀は彼のことについて言った。
「あの御仁は」
「ああ、時々な」
「何故か一撃で粉砕されます」
「どんな艦隊でも全滅するからな」
 それがネクソンの問題点だった。
「あれがわからない」
「生きておられるからいいものの」
「今敵が来ればまずいか」
 統合もネクソンのそのことについては危惧を感じていた。
「首相達がおられるから大丈夫だと思うが」
「それでもです」
 ネクソンについては心配していた、ソビエト軍は退けてもだった。しかしここで福原が東郷達にこう話した。
「ただ。我々は一月で戻ります」
「その一月の間はな」
「はい、ソビエト軍もかなりのダメージを受けています」
 それならだというのだ。
「彼等も満州には攻めて来ません」
「安心していいな」
「満州から来る敵はソビエト軍だけです」
 中帝国が枢軸側に加わった今ではだ。
「さしあたって心配はないと思います」
「それはそうだな」
「はい、今は修理に専念しましょう。そして」
「マンシュタイン元帥達だな」
「あの方々も枢軸軍に入られるのですね」
「いや、それがどうもおかしい」
 ここで東郷はこう言った。
「様子がな」
「様子がですか」
「ああ、シュテティン提督達はともかく」
 ここにはリディアも入る。
「マンシュタイン元帥の様子がおかしい」
「といいますと」
「洗脳されている様だ」
 こう言うのだった。
「共有主義にな」
「そういえばあの国は洗脳も使います」
 平賀もこのことについて言及する。
「そしてそのうえで」
「完全に共有主義の同志にするな」
「はい、そうしています」
「どうもそれを施されたらしい」
「それはまずいですね」
 平賀も顔を曇らせて言う。
「我々の同志となることはですか」
「むしろリディア提督の方があっさりとしていた」
 彼女の方がだというのだ。
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