暁 〜小説投稿サイト〜
ゲルググSEED DESTINY
第六十二話 少ない望み
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に崖に追い込まれたと言ってもいい。つまり、ローリスクローリターンからハイリスクハイリータンに変わったという事だ。
正直言って、これまでザフトと戦ってきたネオには今の連合が勝てるとは思えない。士気が低い、部隊の内部分裂、戦略兵器の壊滅、そもそもの戦力の激減――――数え上げればきりがないほどに今の連合は疲弊している。おそらく、その気になれば意識的な反連合側(オーブやスカンジナビア、南アメリカ圏などの勢力)が叛旗を翻すだけで今の連合を瓦解させることも不可能ではないはずだ。尤も、彼らにとって利益は少ないだろうからそんなことはそうそう起こらないだろうが。
結局、早い話がデスティニープランが提唱される前なら連合が勝とうが負けようが彼らにとっては影響は小さいものだったが、今となっては連合に勝ってもらわなくてはならないという事だ。

「どっちにしてもふざけるなって話だ!?」

ネオの中で焦りが募りだす。立場の関係上、というかパイロットたちの精神的な問題からザフトに付くのは確実に不可能だ。そして、今の連合の状態でザフトに勝つというのも絶望的。かといって戦犯としてファントムペイン単体で逃げ延びるのも難しい。だが、悩み続けても仕方がない。ネオは頭を抱える様な事態であったも生き延びるために策を考える。

「よーし、決めたぞ!どのみち腹括って賭けに出なきゃならんのだ。移動先はL2――――コロニーレーザーだ。移動される前に奪い取るしかないでしょ」

「艦一隻でコロニーレーザーが奪取できるとでも?」

副官のイアン・リーは無茶ではないかと発言する。当然、ネオもそんなことは理解しているのだろう。しかし、これ以外で自分たちの今できることなど限られている。

「じゃあ、連合の艦隊に直接合流して援護するかい?それともそのまま逃げる?どれ選んでも俺達が生き残れる可能性は殆どないさ。だったらこの艦――――というか俺達の部隊が出来る最高のパフォーマンスで攻撃を仕掛けるしかないさ」

ミラージュコロイド、ステルス機、高機動可変機、ドラグーン、インコム――――ガーティ・ルーに乗っているファントムペインの部隊は隠密性、奇襲性に優れた機体ばかりだ。そしてパイロットもそれらを熟知したエース或いはベテランばかり。となればやはり単独での奇襲、そしてコロニーレーザーの奪還からの砲撃による強襲しかないとネオは作戦を立てる。
勿論、リスクは大きい。保険を掛けたいタイプの人間であるネオとてこんな作戦を実行したくはないが、既に負け戦同然の中で勝とうというならこのぐらいの無茶は突破しなくてはならない。

「賛成だ、我々に残された戦力を考慮すれば一撃で敵に打撃を与えなくてはならない。そして、コロニーレーザーは拠点として存在している以上、補給物資も存在している」

「まあ、勝手気ままに敵を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ