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ゲルググSEED DESTINY
第六十二話 少ない望み
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「機体の準備に関してはこちらの仕事なんで終わらせていますけど、本当にアレでよろしいので?」

口籠った様子で何か言いたげな様子を見せるクラウだが、デュランダルはその不敵な笑みを絶やさぬまま答える。

「ああ、あの機体で構わんよ。随分と大きいことは確かだがあれが適性サイズなのだろう?」

「まあ、そうでしょうね……ですが――――」

「私が構わんと言っているのだ。不都合があろうとも使いこなしてみせるよ。切り札は多い方が良いのだからね」

第三者が様子を見ていたなら所々で引っ掛かりを覚える様な会話が行われている。議長の為に用意された機体はクラウが開発を主導していたはずだ。にも拘らずその製作者本人が疑問を口にする。技術者とパイロットという彼らにしては不適当な会話だ。

「それにしても、人とは本当に愚かだね」

突然話題を変えてきたデュランダルに対してクラウは溜息を吐く。

「そんなことを、俺に言って意味有るんですか?」

「いいや、だが人類はようやく革新に導かれるときが来た。そうは思わないか?」

愚痴を零すかのように話すクラウに議長はただ笑みを崩さないまま話を続ける。彼らの状況が変化するまで、その会話が途切れることはなかった。







「なんでこうなっちゃうのかなァ、全くッ!?」

ネオは放送されたデスティニープランというのを前に頭を悩ませていた。

「確かに随分と笑えない話だな。遺伝子が人生を決定させるなんてよ……でも、まあ俺らにゃあ関係ねえ話じゃね?」

「そうだぜ、結局あいつ等コーディネーターが勝手に言ってるだけなんだからさー、無視でいいだろ?」

ダナやアウルはそんな計画はどうでもいいんじゃないかと口にするが実際そう単純な話ではない。戦況がこれで激化するならば彼らファントムペインもその立場を回復させることが出来るかもしれない。だが、それは勝てばの話だ。
このデスティニープランが発言される前の時点では彼らが生き残る方法はおそらく模索されていたであろう和平への道の中の過程で行われるであろう一戦、或いは二戦に介入し、自分たちの立場を確保する、或いは戦犯となり逃げ延びるの二択しかなく、また生き残れる可能性も低かった。

「無視を決め込めるほど俺たちの立場は良くはないんだよな……」

実際、立場を回復させると言う面では戦闘は規模が大きい、または回数が多いほどいい。だが、その結果で自分たちの与した側、つまり連合が勝たなくてはならないのだ。そして先程までなら、負けない戦争だったのが、今度は勝たなくてはならない戦争へと変化したのだ。
その差は大きい。彼らの立場を確保するだけなら提唱される前の方が都合が良かった。だが、今は立場を回復させることが出来る可能性が生まれたと同時
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