暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
40話:エクセリオンとザンバー
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食らい、海面を跳ねるなのは。だがそれも管制人格が新たに発動したバインドによって止められる。

「うっ、くぅ!」

海面近くで強制的に止められたなのはは、バインドによる苦痛に耐えながら、それを解除しようともがく。
その間に管制人格は闇の書を開き、新たに魔法を行使する。

〈 Impact blaster 〉

闇の書の音声と共に魔法陣が展開され、管制人格の周りに五つの紫色のスフィアが浮かぶ。スフィアは彼女の伸ばした手の先で、円を描くように回転し始め、一つの大きなスフィアへと変わっていく。

「くっ、外れない…!」

なのはも必死になってもがくが、強固なバインドの解除に手間取ってしまう。
そして遂に一つとなったスフィアに、管制人格はゆっくりと手を引く。

「眠れぇ!」

彼女はそう叫び、手の平を勢いよくスフィアに向ける。それと同時に紫色の魔力が放たれ、一直線になのはの元へと向かう。

「っ!?」

その間でもバインドが外れず、なのはは目をつぶる。



―――しかしそこへ、一筋の黄色い閃光が現れる。



管制人格が放った砲撃は海面に直撃し、爆ぜる。海水が柱のように吹き出し、それが収まったところには……なのはの姿はなかった。
彼女はゆっくりと振り向き見下ろすと、そこには少しぐったりとしているなのはと、彼女を抱えるフェイトがいた。

「ふぇ、フェイトちゃん…助けてくれたのは、ありがたいんだけど……ちょっと、速すぎ…」
「な、なのは!?大丈夫!?」
「ダイジョブじゃ…ない、かも…」

そういいながらヨロヨロとフェイトから離れるなのは。背中を摩りながら心配そうに見るフェイト。この様子からは先程まで苦戦していたことは伺えない程に、二人の雰囲気は和やかだった。

症状が収まってきたのか、なのははフェイトと目を合わせ、一回頷く。
そしてお互いに管制人格の方へと向き直し、足下に桃色と黄色の、二重の魔法陣を展開する。


















「何、さすがに見過ごせない物が出てきてしまったものでな……これを期にちゃんと説明せねば、と思って来た訳だ」

時間は少々さかのぼり…未だなのはが管制人格と戦い、フェイトがまだ自身の夢の中にいた頃。場所は時の止まった、士の夢の世界。

何度も自分のその長いヒゲをなぞりながら、笑いつつそう言う只のじい……もとい、“神”。その行動を見ながら、言葉を聞いていた士は顔をしかめる。

「見過ごせない物?説明?何の話だ。別にあんたが関わった方がいい程のよっぽどの事なんて、起きてないと思うが?」
「いやいや、お主ぐらい頭がキレていればわかるだろう?お主が今置かれている状況の不可解さに」

その言葉に、士はさらに
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