暁 〜小説投稿サイト〜
エネミーワールド
2章 これが「異能者、無能者の会」
第十四話「顧問の名にかけて」
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メル
「ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ…」

国語の教師
「これは一種のパニック症状かな。確かにこの力じゃシャイン君が敵わないわけだ。なるほどねぇー。」

シャイン
「先生?感心してる場合じゃないですよ?ほら、危ないッ?」

メルは突然、蹴りを放ってきた。しかし顧問はそれをサラッと受け流し、メルを押さえ込んだ。明らかにいつもの顧問ではなかった。あれは真剣の眼差しだった。

国語の教師
「見ておけ…。これが興奮状態を鎮めるための応急措置だ。君はこれからこの子を抑え込まなくてはならない。」

シャイン
「な、何がですか!?」

国語の教師
「今回だけだ。私が見本を見せる。いいか、これからは君がこの子の面倒を見なくてはならない。彼女と同じ異能者である君にしかできないことだ。そして君が彼女の唯一の理解者にならなくてはならない?」

考える暇も与えられず、僕は困惑する。
唐突すぎて何を言っているのかわからなかった。それ故に僕は、ただその場を眺めることしかできなかった。

国語の教師
「いくぞッ?」

メル
「ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ…」

顧問は押さえ込んだメルに結界のような術式を唱え、それをメルに埋め込んだ。

メル
「グァァァアァァァァァァァアアッ?」

国語の教師
「そしてこのままねじ伏せるッ?」

数十秒押さえ込んだ後、メルはその凶暴性を、失い…失神した。

バタッ…。

シャイン
「先生…メルは…どうなったんですか?」

国語の教師
「一時的に眠ってもらった。大丈夫さ、しばらくすれば元に戻っているはずさ。」

シャイン
「よかったぁ…。」

安堵の声を漏らす僕に、顧問はドスの効いた声で僕にも耳打ちした。

国語の教師
「しばらくは大丈夫だが、いずれまた…ああなる。その時は君が、彼女を抑えろ。それが君の使命だ。唐突で意味が通じないだろう。だから、心の準備ができたら私の元に来なさい。詳しくはそっちで話す。」

シャイン
「はい。」

僕は…それしか言う言葉が見つからなかった。どうしたらいいのか、どうすればよいのか…僕には何もわからない。だけど、先生は確実に僕らについて何かを知っているはず…。いずれまた…先生に尋ねてみよう。今後の事、そして今後の対処法を…。
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