2章 これが「異能者、無能者の会」
第十四話「顧問の名にかけて」
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はというと、殴るのは誰でもよかったのよ。」
シャイン
「は?」
メル
「ぇ、わからないの?そういう時ってないの?」
いや、ないからさ。普通の人ならしませんよ。それに分かりたくもない。
ユウタがとても可哀想だ。わけのわからない思想故に犠牲になったからだ。理不尽すぎる。
シャイン
「まず、話を整理しよう。
君は僕を殴ろうとした。けど止めた。ここまではわかるよな?」
メル
「えぇ。わかるわ。」
シャイン
「分かった。んで、なんでユウタを殴った?」
メル
「殴りたかったから。」
…ダメだこりゃ。ユウタが不憫すぎる…。
シャイン
「えと、じゃあ。なんで殴りたかったの?」
メル
「そんなの知るわけないじゃない。」
シャイン
「…。」
ぇ?なにそれ…。殴る根拠がない。ただ殴りたいだけ…誰でもいいと…。そして自分でさえなんで殴りたかったのかわからない…。はぃ?
これは…なんだ?無差別ってことか?いやもっとゲスいよな。
シャイン
「大問題じゃねーか?」
メル
「何がよ?どこが問題なのよ?」
シャイン
「いやいやいや?問題だろ?あんたのその歪んだ性格が問題だよ?」
メルは何も理解していないのか首を傾げ、僕に疑問視する目で見つめてくる。
マジでか…。自分の仕出かしたことに罪悪感も感じないとは…。
メル
「私が…嫌いなの?」
シャイン
「いや、誰もそこまで言って…」
メル
「えぃっ?」
シャイン
「う、うぉ!?」
まただ。あの時のメルそのものだ。また抱きついてきた。どういうことなんだ?人格ごと変わってる気がする。まてよ。この流れ…もしや…
グギギギギギッ?
シャイン
「ハッ!?ちょちょちょ?」
僕の首が締まる音…。これはまずい…し、死ぬかもしれんッ?
メル
「えへへへへへ…。」
シャイン
「ちょちょちょッ?は…離し…て…」
な、なんなんだ!?別の意味で恐ろしい…。
いつになく笑顔なのは嬉しいけど…こんな形でそれは嫌だ。首が…く…首がァ…
シャイン
「やめろ?は…離せッ?」
スドンッ?
メル
「きゃッ!?」
思わず突き飛ばしてしまった。いくら力が強いといえど、男の腕力には叶わない。メルは勢いよく壁に激突してしまった。
シャイン
「ご、ごめんッ?」
メル
「…。何よ…。何よ何よ何よ何よ何よ何よッ?そんなに私が嫌いなの!?そんなに!?」
シャイン
「ぇ?」
予想外だった。こんな変貌をするメルは初めてだ。もしかして…メルは異能者かつ、多重人格者なのか?ありえない。これが本来のメルというのか?じゃあ今まで接してきた僕の知るメルは
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