仮装パーティ
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10月31日、午後五時五十分、某レストランの個室
「今日はHalloween……Ah、懐かしい響きだぜ」
妙に発音のよいハロウィンを披露しつつ、部屋に備えつけられている椅子に腰掛ける一人の男
ちなみにこの部屋には一人しかいないので、応える者はいない
寂しげな雰囲気を纏いながら男はメニューを開いた
「disguise set……手に取って使うのか」
男がメニューを操作すると一つのアイテムが実体化した
ディスガイズセット、今回のクリスタル型のイベントアイテムである
「時間もない、使うとしよう。It's a show time!」
手に持ったディスガイズセットを高く掲げ、強く握り締めながら、高らかに叫んだ
……しかし、なにも起きず痛い沈黙が辺りに立ち込めた
たっぷり三十秒ほどその体勢のまま、固まっていた男だが、おもむろにメニューを開くとディスガイズセットの解説を黙読し始める
「Oh……コマンドを間違えた……」
間違いに気づいたらしい
彼を知る者ならあまりの滑稽さに唖然とすること請け合いだ
この場にはこの男しかいなかったのが不幸中の幸いか
「では改めて、Trick or Treat!」
今度こそ、男の身体を光が包む。やがて光が薄れ、光の中から現れたのは……
小肥りの黄色い体躯に赤いセーター。顔も黄色く、頭の上には丸く大きな耳。手には丸い壷を持ち、その壷からは少々甘い匂いがする
「……いつぞやのアルバムの姿じゃねぇか」
クマのプ○さん
武器は壷
特殊技能は、暗視、甘い香り、琥珀色の液体、夢の国の住人
甘い香りは敵を引き寄せる効果がある。琥珀色の液体は壷の中に入っており、敵にかけると動きを阻害できる。さらに自分で食べればHPとMPが回復するスグレモノ。夢の国の住人は魅力的に見える
そして、彼はフィールドに降り立った。武器となる壷を両の手でしっかりと腕の中にかかえこんで
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