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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter32「激戦」
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槍を見つめながらルドガーにそんなこと尋ね、彼はそんな彼女の問いに呆れたようにため息を吐き話す。

「俺はお前と殺し合いをしてたわけじゃない……それともお前にとっての戦いの終わりは、相手の息の音を止める事が普通なのか?」

「そんなわけないよ!」

「だよな。まぁ、あの最後の砲撃を食らいかけた奴から言わせてもらえば、完璧殺る気満々だったように見えたぞ?」

冗談めかしく笑い場を和ませようとするが、今なのはに影響が出る訳もなく、表情が変わることはない。

流石に場違いだと気付き、今度は真剣な表情をなのはに向ける。

「さっき、大切なものを失いかけた事のない俺には自分の気持ちはわからないって言ったよな?」

「………」

なのはは何も応えない。それでもルドガーは言葉を続ける。

「わかるよ…その気持ち」

「えっ?」

「俺は元いた世界で、俺を信じてくれた仲間と家族の生きる世界を守るため、数えきれない他者の世界を破壊し続け、未来を掴もうとした……だがそれでも、俺は全てを掴むことはできなかった……」

未来を作るピースの一つを必死に掴もうとしても、その大半はルドガーを嘲笑うかのように手に掴もうとした瞬間崩れていった。

自分の意志が矛盾に満ちたものだということにも気付いていた。
それでもルドガーはその意志を貫く事を選び、数えきれない程の犠牲を払ってようやくルドガーはただ一つの大切な存在を守り抜くことができた。

「私は……あの子達に私のような失敗をしてほしくなくて、今日まで厳しい訓練を組んで来た……」

「さっき言ったよな……言葉でしか伝わらない事だってあるって。お前は、ティアナ達に自分の教導の意味を話したのか?」

「ううん……」

「アイツが力を欲しがっていたことを知っていたよな。その理由も」

なのはは程聡い人間なら、ティアナが何を求めているかは察しがついていたはずだ。
なら何故こんな事になった?

「お前はアイツが自分の教導の意味をわかってくれる、または既に理解していると思ってたんじゃないのか?」

「………」

友でも家族でもほんの少しのすれ違いでその信頼で結ばれた絆に亀裂が生まれ、対立することがある。だからこそ対話が必死になるのだ。

真にわかり合うためにも……

「ごめんルドガー君……私はもう……ティアナに何かを教えられる資格なんてない……いや、もうあの子達にだって……」

目に涙を溜めてそう話すなのは。
今までなのはは弱音を吐いた事がなかった。

それは知り合って数ヵ月のルドガーでも自然とわかっていた。

「私はわかってたのに……言葉にしないと伝わらない事があるって……それなのに…私…!」

「なのは……取り戻せない失敗なんてない……俺は
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