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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter32「激戦」
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と、バスターのチャージ時間を稼いでいたのだ。

横から垂直に攻撃を加えられた廃ビルは倒壊する。

「ぐっ!」

槍を回転させ砲撃を防ぐルドガーはその見た目と裏腹に、大胆でド派手な戦法を取るなのはに半分呆れ、また敬服してしまっていた。

圧倒的火力を誇る砲撃に押され続け、ついには幾つかの廃ビルにルドガーごと突っ込み倒壊させる。

「はぁ……はぁ……」

煙立つ瓦礫の中心地で槍を地面に刺し、支えに使い肩で息をするルドガー。
砲撃を上手く防げたとはいえ、その身に蓄積したダメージは相当なもの。

立っているのもやっとだろう。
そしてそれは致命的な隙となる。追い討ちをかけるように、桜色のバインドがルドガーを両腕ごと体を拘束し、身動きを封じる。

気付いた時には既に遅し。

バインドを破壊しようと動くが、疲弊している今のルドガーではまともにこの状況を自力で切り抜ける事はできない。

「……大切なものを失いそうになったことのないルドガー君に、私の気持ちはわからない」

「………」

宙に佇むなのはが静かに口にした言葉は数日前、ティアナがルドガーに激情のまま告げた内容と皮肉にも同じだった。
動くことの出来ないルドガーをそのままに、カートリッジを数回ロードし、魔力が空になった薬夾が排出され、左手のレイジングハートを頭上に掲げて、足元に現れた魔法陣に魔力を収束させる。

《Starlight breaker》

「なのは!」

親友がこれからやろうとする事に気付いたフェイトは、たまらず叫ぶことで止めようとするがその声はなのはには届かない。

戦いの中で戦場に漂っていた残留魔力が続々と収束されていき、桜色の巨大な光球へとなっていく。

(これは……ヤバイな)

自分に向けられる光球から感じられるプレッシャーにルドガーは、食らえば確実に自分の負けだという確信を持つ。

負けたくない……負ける訳にはいかない。

ここで敗北するという事はなのはに自分自身の考えが行き過ぎていたものだと証明できなくなってしまう。

この戦いはルドガーのための戦いではないのだ。


「スターライトブレイカー……」


レイジングハートをルドガーに向けて、静かに放つ。

ディバインバスターやショートバスターとは比較にならにい桜色の超巨大な砲撃魔法の一撃がルドガーに向かっていく。バインドをかけられ拘束されているルドガーに与えられた選択肢は一つしかない。
直撃を受けること。

「ッ!!」

断末魔の叫びすら掻き消す威力。
ルドガーのいた地点は爆発の余波により凄まじい突風が巻き起こり観戦していたフェイト達にもその余波は届き、腕で皆砂埃から顔を守る。

「「ルドガーさん!」」

叫んだのは戦
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