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Element Magic Trinity
届け あの空に
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ようといたしました」

ティアは落とし穴に向けていた目線を遺跡のある方向に向ける。

「皆は慣れない武器を持ち、ワシはもみあげを整え・・・何度も遺跡に向かいました」
「え?何でもみあげ?」

ルーの疑問はスルーされた。

「しかし、近づけないのです」
「!?」
「遺跡に向かって歩いても・・・気が付けば村の門。我々は遺跡に近づけないのです」

それを聞いて、全員が唖然とした。
・・・ティアは表情を変えていないが。

「ど・・・どーゆう事?近づけない?」
「俺達は中にまで入れたぞ!ふつーに」
「うん・・・別に道に迷うような場所でもないしね」

ナツとルーが疑問を抱く。

「こんな話信じてもらえないでしょうから黙ってましたが・・・」
「本当なんだ!遺跡には何度も行こうとした」
「だが、たどり着いた村人は1人もいねーんだ」

村人たちはがやがやと訴える。

「やはり・・・か」
「え?」

エルザが小さく呟いた。









「さすがは妖精女王(ティターニア)。もうこのからくりに気が付くとはねぇ」

村に生える気の上で、左頬を腫らしたザルティが呟いた。









「ナツ・・・ついて来い」

シュワワワワワ・・・とエルザが換装する。

「これから月を破壊する」

ガシィ、ガシィ、と鈍い音を立てながら、エルザが言った。

「おおっ!」
「「「えーーーーっ!」」」
「本気なの?エルザぁ・・・」
「あら」

それに対し、ナツは嬉しそうに、ルーシィとグレイとハッピーは驚き、ルーは首を傾げ、ティアは少し驚いたような声で、それぞれ言いたい事を言ったのだった。








「今からあの月を破壊する。そして皆を元に戻そう」

それから少し、エルザとナツは村の高台にいた。

「目の前で見れるのか・・・月が壊れるのを」
「おお・・・」
「やっと元の姿に戻れるんだぁ」

村人たちは期待を込めた眼差しで2人を見つめる。

「エルザ、月を壊すならあの遺跡の方がいいんじゃね?ここより高いし」
「十分だ。それに遺跡へは村人は近づけんからな」

興奮気味のナツにエルザが呟く。

「月を・・・壊すって・・・」
「さすがのエルザでもそれは無理・・・だよな」
「な、何をするつもりだろ・・・?」
「ドキドキするね」
「いろんな意味でね・・・」

村人達と高台を見上げるルーシィ達も、不安だ。
まぁ、1名を除いて。

「この鎧は『巨人の鎧』。投擲力を上げる効果を持つ」

そう言ってスゥゥ・・・と手を上げ、ギィン、と上げた手に1本の槍が握られた。

「そしてこの槍は闇を退けし『破邪の槍』」

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