ルームメイトは緑髪の眼鏡っ娘 その二
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なあ。
「ああああーっ! ど、どいてください〜っ!」
俺は咄嗟にISを展開、危険が迫る一夏を助けるために突進していく。
背後から謎の物体に突撃を受けた俺は、その反動で一夏に突っ込んだ。
金属が激しくぶつかり合い、擦れ合う音とともに数メートル吹き飛ばされ、ゴロゴロと地面を転がりながらようやく止まる。
周囲には土煙がもうもうと舞い上がり視界が悪い。
呼吸した時に、土煙を肺に吸い込んだようで俺は咳き込んだ。
そんな状況の中で、自分がおかれている状態を確認する。
とうやら、仰向けに転がっているらしい。
土煙の向こうにうっすらとだが青空が覗いていたからな。
「一夏、大丈夫か?」
「ああ」
一夏の返事が返ってきた。
どうやら無事なようだ。
俺の身体も痛みは感じない、大丈夫だろう。
危険だと思って咄嗟に助けちまったが、ここはほっといても良かったんだよな。
なんて思っていると、胸のあたりに圧力を感じた。
そして、例えるならこんな音が似合うだろう。
ぐにゅ。
「おい、一夏。男の胸を揉んで楽しいか?」
「え? おっ! 悪いすぐに退くから」
「織斑くん……こんな場所で……男同士でなんて……、やっぱり織斑くんは男の子が……」
シャレにならんぞ! なんてこと言うんだこの人は。
こうなったのはあんたのせいだろ? と口をついて出そうになる。
この声の主は、見なくても解る。
俺たちに突撃してきた人間、それは山田先生だ。
「おい、一夏。早くどけ! 山田先生が激しく変な誤解をしているぞ!」
「あ、ああ。すまん」
一夏は立ち上がると俺に手を伸ばしてくる。
俺は礼を言ってその手を取り立ち上がった。
怪我はなかったが精神的には大ダメージを負った気がする。
「ほほほほほっ」
この高笑いはセシリアか? 見れば腰に手を当てこちらを見据えている。
「知りませんでしたわ。そんなお趣味がおありだったなんて。女性に相手にされないからって男に走るだなんて……まったく無様ですわね! ですが、一夏さんをそんな趣味に巻き込むのことは、このわたくし、セシリア・オルコットが許しませんわよ」
その言い草、さっきセシリアをからかった時の仕返しのつもりか? まったく、したり顔で嘘をつくんじゃない。
俺にはそんな趣味はない。
「い、い、いちかーっ! いつの間に、 そ、そんな趣味に走ったのよ。昔はノーマルだったのにーっ」
ISを展開した凰鈴音は、持ち手の上下に半月状の曲線を描く青龍刀をくっつけた様な武器をぐるぐると回しながら近づいてくる。
「鈴、誤解だ! 今も
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