例えばこんな新学期は無駄に懐かしい気がするだろ
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0.0を軽々突破。聴力なども然り。そして恐るべきは、意識しなければ普通の人間と同じにも拘らず、能動的に行うと異常に鋭敏化するという点だ。
いつの間にかやってきた篠ノ之博士曰く、俺は非常に低い遺伝確率で産まれるとても特殊な遺伝子を持っているらしい。ISに乗り続けたことによってISの放つ微粒子が遺伝子を刺激してそうなっただけで、体に悪い事はないそうだ。何を隠そうこの症状は博士自身にも当てはまるから、と。
詳しい事は分からないがそう言う事らしい。それを聞いてちょっと安心だ。オウカなんか心配で仕方なかったらしく泣き出してしまった。よしよしいい子いい子・・・ん?部屋に帰ったらハグもしろ?・・・しょうがない子だなぁ。
9月9日
ジェーンさんもいないし日記のネタが無い。フラグメントマップというのを授業で詳しくやったのを思い出したので、復習がてら日記に書いてみるのもやぶさかじゃないな。
えっと、簡潔に一言で表すと「ISがパーソナライズによって独自に発展していくその道筋」。
もう少し詳しく言ったほうがいいか。パーソナライズってのは人間で言う「個人化」、つまり一律の存在であった赤ん坊状態から個性や癖と呼べるものを身に着けた過程で生まれたデータやエネルギーの伝達系統であり、ISコアの経験そのものである、と。例えば射撃を多用する操縦者を持ったISはフラグメントが射撃に必要な方へ伸びやすくなるという運動記憶的側面を持つデータ群だ。人間で言う勘のような感覚も脳波を読むことによってフラグメントとして蓄積される。
知的好奇心でオウカとティアのフラグメントマップを見比べてみた。すると、オウカのマップは明らかに広がりや枝分かれの数がティアの数倍はあった。そのマップを見ていて俺はふと「これ、人間の神経みたいだな」と漏らした。そしてはたと気づいたのだ。
そういえばオウカは人型というボディを手に入れている。ひょっとして、と思いウツホ、ツバキとも比較してみた。これは・・・日常的に人間形態を使っているウツホのフラグメントがぶっちぎりで複雑、逆にあまり人型になっていないツバキのフラグメントはティア以上オウカ以下と言った感じだ。
もしも、もしもの仮定だが。彼女たちのフラグメントマップが操縦者によって受動的に動くのでなく能動的に動くことでこれだけ複雑なマップを形成したのだとしたら。フラグメントマップが「人間的な」経験によって成長・蓄積され、長い年月をかけ自立意思で動けるようになるようマップが構成されたら。
ISが最終的に行きつく先というのは・・・ヒト?いや、それよりももっと上位の”何か”。そういう事なんだろうか。
だとしたら彼女たちはいずれISという枠を超越した存在になるんだろうか。篠ノ之博士が作ろうとしたのは・・・
もしもそうなったら、俺は
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