反董卓の章
第2話 「全部、俺のせいか! くそっ……!」
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―― 張勲 side ――
「何進大将軍が……暗殺された?」
「はい……確かなようです。いかがされますか、張勲様」
「うぅ〜ん…………そうですねぇ。私としては、美羽様さえいれば、あとはどうでもいいんですけどぉ……」
「実は、袁紹から袁公路様宛に協力要請が届いております」
「袁紹さんからですか〜……多分、仇討ちしたいから手を貸せ〜ですかねぇ?」
「そのようです……いかがいたしますか?」
「そうですねぇ……美羽様の今後を考えるとぉ〜まあ、手を貸しておいたほうが有利な気がしますから。手勢をお貸ししておきましょう」
「袁公路様には……」
「内緒にしておきましょう。美羽様には、刺激が強すぎますから。貴方たちも黙っててくださいねぇ? 言ったら、殺しちゃいますよ?」
「は……」
「宦官さんには、散々手を焼きましたしぃ〜美羽様の為にもならないから、この際すっきりお掃除しちゃいましょう。あ、できたら殺しの首謀者は、袁紹さんに全部おっかぶせましょうか〜」
「分かりました。あくまで我々は裏方、というわけですな?」
「当然ですよ〜宦官大虐殺なんて、そんな汚名を美羽様に被せるわけにはいかないですからねぇ」
「もし、我らの関与がバレた場合は……」
「ん〜……ああ、それなら?の袁紹さんの近くにいる……曹操さんの仕業ってことで。手勢には『曹操軍』と言わせるようにしておいてくださいね」
「確かに曹操でしたら、同じ西園八校尉でもあるので、そうと思わせやすいですな……わかりました」
「それじゃあ、そういうことで〜……私は、美羽様にはちみつ水を持っていかないといけませんから。後はおねがいしますね〜」
「了解しました……クックック」
―― 盾二 side 漢中城内 宰相執務室 ――
劉虞について、詳細な情報を集めるように指示をしてから、早くも二月近くの時間が流れた。
その間、北平の白蓮にも書状を送り、それとなく手を貸すことを書状に認めておいた。
まあ、桃香あたりは『劉虞さんに話をしに行きたい』等と書いて送ったらしいのだが……
さすがに白蓮、そのあたりは心得たもの。
桃香宛に『く・ん・な』と怒りの文面で送り返してきた。
まあ、そうだよな……話してわかるなら、白蓮がそこまで苦労はしないだろう。
俺宛の書状には、劉虞の非道とそれによる民の離反の対応に、日々追われていること。
そして、自分がほとんど劉虞の直臣のように扱われて、北平の統治にまで口出しされていること。
それでも、漢の重臣であり、皇族の劉虞を支えるのが自分の役目だと、悲壮な意思を持っていること。
だからこそ、俺達の手助けは無用だと……断りの文面を送ってきた。
そ
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