BURST
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『オオオオオオオオオオオオオオオオ・・・!』
ガラガラと音を立てて瓦礫が崩れる。
ズシィ、とデリオラが一歩前に踏み出した。
その場にいたナツと、丁度今そこに来たグレイとルーは驚きで目を見開く。
「!」
ちゃぷ、と足元を濡らす水に、グレイが目を向ける。
ジャバ・・・と水を手ですくい、ウルの事を思い出していた。
「グレイ!ルー!いたのか!」
「ナツ」
「今来たトコだよ」
瓦礫が水に落ち、ジャバァッと音を立てる。
向こうからナツがどどどどっと走ってきた。
「こうなったらやるしかねぇ!アイツ、ぶっ倒すぞ!」
ナツがデリオラを指さす。
「ククク」
すると、ズリ・・・と何者かが這うように進んで現れた。
「お前・・・等・・・には無理だ・・・はぁー、はぁー・・・アレは・・・俺が・・・はぁー、はぁー・・・ウルを超える為に・・・俺が・・・ハハハ・・・」
グレイに敗れ、全身傷だらけのリオンだった。
額から血を流し、這うのもやっとだろうに、その顔には笑みが浮かんでいる。
「リオン!」
「兄弟子君!そんなボロボロの状態じゃ無理だよっ!」
「オメーの方が無理だよ!引っ込んでろ」
デリオラが口を開け、グアアアア・・・と雄叫びを上げる。
ルーとナツの静止の言葉も聞かず、リオンはデリオラを見上げた。
「やっと・・・会えたな・・・はぁー、はぁー、デリオラ・・・」
『最強の魔導士?』
『あぁ・・・ここらで言ったらウルかな・・・やっぱ』
『何年か前に娘を失ったショックで山に引きこもっちまったが』
『この辺じゃウルに敵う魔導士はいなかったなぁ』
そう語る人達の言葉を聞いて、幼い頃のリオンの目は輝く。
『ウル・・・か。弟子にしてくれるかな・・・』
「あの・・・ウルが・・・唯一・・・勝てなかった怪物・・・今・・・俺がこの手で・・・倒す・・・」
『あんな拾ってきたガキを弟子にするってどういう事だよ!』
『魔法を覚えたいって言うんだ。構わないだろ』
『ウルの子供の代わりは、俺1人で十分じゃないか!』
それを聞いたウルは、パァンッとリオンの左頬を叩いた。
『・・・え?』
リオンの左頬に赤い跡が残る。
『リオン・・・私はお前の事を娘の代わりだなどと、思った事は1度もないよ』
そう言って、額と額を合わせる。
『お前はお前なんだ。私の愛する弟子だ』
「俺は・・・今・・・アンタを・・・超え・・・る・・・」
リオンはボロボロで傷だらけの身体に鞭打つように立ち上がる。
「ダメだよ!そんな状態じゃデリオラと戦うどこ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ