暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
BURST
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ろか・・・!」

ルーが叫んだ、その時。

「!」

グレイがリオンの首にビシッと一撃加えた。
リオンはそのまま、どっと地面に倒れる。
それを見たナツとルー、喰らったリオンはほぼ同時に目を見開いた。

「もういいよ、リオン」

ちゃぷ、と水の中に入る。

「あとは俺に任せろ」

そして・・・あの構えを取った。

「デリオラは俺が封じる!」

ばっと、両腕を体の前でクロスさせる、10年前のあの日のウルと同じ構え。

絶対氷結(アイスドシェル)!」

グレイが叫んだ。
小刻みに震えながら、リオンが顔を上げる。

「よ・・・よせ!グレイ!あの氷を溶かすのに、どれだけの時間がかかったと思ってるんだ!同じ事の繰り返しだぞ!いずれ氷は溶け・・・再びこの俺が挑む!」

リオンが叫ぶが、グレイは魔法の発動を止めない。

「これしかねぇんだ。今・・・奴を止められるのはこれしかねぇ」

すさまじい量の魔力がグレイを包む。
もうすぐ絶対氷結(アイスドシェル)が発動する・・・となったその時、グレイの前にナツとルーが立った。

「ナツ!」

予想外の2人の行動に、グレイもリオンも目を見開く。

「俺はアイツと戦う」
「僕も・・・絶対デリオラを倒す」

2人は真剣な眼差しをデリオラに向け、呟いた。

「どけっ!2人とも、邪魔だよ!」

ナツとルーに向かってそう言うグレイに対し、2人はゆっくりと振り返る。
その目は、悲しげだった。







「死んでほしくねぇからあの時止めたのに、俺達の声は届かなかったのか」
「命を救ってくれたウルの前で死ぬなんてさ・・・誰も、喜ばないんだよ」








「・・・」

2人の言葉に、グレイは言葉を失う。
すさまじい魔力が、徐々に消えていった。

「やりたきゃやれよ、その魔法」
「それで全てが解決するならね」
「ナツ・・・ルー・・・」

ナツとルーはグレイからデリオラに目を向ける。
グレイが2人の名を呟いた瞬間、デリオラが右腕を高く振り上げた。

『ガアアアアアアっ!』

ブオオオッと凄まじい空を斬る音が響く。

「避けろォォォーーーーーーーーーーー!」

グレイが叫ぶ。

「俺は最後まであきらめねェぞ!」
「諦めるなんて、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の名折れだ!」

ナツが右の拳に炎を纏い、ルーが左の拳に風を纏う。
3つの拳がぶつかり合うと、誰もが予想した、その時だった。








「・・・愚かな悪魔」







氷のように冷たく、一滴の感情すらをも消し去った声が響いた。
思わずナツとルーの拳から炎と風が消え、その場
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ