BURST
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ろか・・・!」
ルーが叫んだ、その時。
「!」
グレイがリオンの首にビシッと一撃加えた。
リオンはそのまま、どっと地面に倒れる。
それを見たナツとルー、喰らったリオンはほぼ同時に目を見開いた。
「もういいよ、リオン」
ちゃぷ、と水の中に入る。
「あとは俺に任せろ」
そして・・・あの構えを取った。
「デリオラは俺が封じる!」
ばっと、両腕を体の前でクロスさせる、10年前のあの日のウルと同じ構え。
「絶対氷結!」
グレイが叫んだ。
小刻みに震えながら、リオンが顔を上げる。
「よ・・・よせ!グレイ!あの氷を溶かすのに、どれだけの時間がかかったと思ってるんだ!同じ事の繰り返しだぞ!いずれ氷は溶け・・・再びこの俺が挑む!」
リオンが叫ぶが、グレイは魔法の発動を止めない。
「これしかねぇんだ。今・・・奴を止められるのはこれしかねぇ」
すさまじい量の魔力がグレイを包む。
もうすぐ絶対氷結が発動する・・・となったその時、グレイの前にナツとルーが立った。
「ナツ!」
予想外の2人の行動に、グレイもリオンも目を見開く。
「俺はアイツと戦う」
「僕も・・・絶対デリオラを倒す」
2人は真剣な眼差しをデリオラに向け、呟いた。
「どけっ!2人とも、邪魔だよ!」
ナツとルーに向かってそう言うグレイに対し、2人はゆっくりと振り返る。
その目は、悲しげだった。
「死んでほしくねぇからあの時止めたのに、俺達の声は届かなかったのか」
「命を救ってくれたウルの前で死ぬなんてさ・・・誰も、喜ばないんだよ」
「・・・」
2人の言葉に、グレイは言葉を失う。
すさまじい魔力が、徐々に消えていった。
「やりたきゃやれよ、その魔法」
「それで全てが解決するならね」
「ナツ・・・ルー・・・」
ナツとルーはグレイからデリオラに目を向ける。
グレイが2人の名を呟いた瞬間、デリオラが右腕を高く振り上げた。
『ガアアアアアアっ!』
ブオオオッと凄まじい空を斬る音が響く。
「避けろォォォーーーーーーーーーーー!」
グレイが叫ぶ。
「俺は最後まであきらめねェぞ!」
「諦めるなんて、妖精の尻尾の名折れだ!」
ナツが右の拳に炎を纏い、ルーが左の拳に風を纏う。
3つの拳がぶつかり合うと、誰もが予想した、その時だった。
「・・・愚かな悪魔」
氷のように冷たく、一滴の感情すらをも消し去った声が響いた。
思わずナツとルーの拳から炎と風が消え、その場
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