魔法先生ネギま!
0419話
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外そうな声を上げたのはネギだった。
しかしそれも俺の耳に微かに聞こえた程度の小声だった為か、他の者には聞かれなかったようだ。『じゃあ、あの時に会ったのは夕映さんじゃなくて違う人だったのかな?』という口の中で呟かれたその言葉から察するに、恐らくネギは綾瀬に似た人物を見た覚えがあったのだろう。
「けど、なんでオスティアの廃都なんて場所にその2人がいるんだよ」
「ちうちゃんナイス質問。私もそれが気になったからさよちゃんに偵察に行って貰ったんだけど……ほら、オスティア祭初日にフェイトの仲間らしい奴等に襲われたでしょ?」
「あぁ、調を捕らえた時の話だな。宮崎のおかげで数人分の能力や名前を入手出来ているが」
「そうそう。で、その時に他の人達も襲われたけど、それらの情報と突き合わせると暦と環って2人がユエ達が捕らえられていると思われる場所に入っていくのを見つけたのよ」
「……つまり、地図の左下にあるこの場所がフェイト達のアジトって訳か」
俺の言葉に頷く早乙女。
やはり捕まっている親友が心配なのかどこかその顔には憂いの色がある。
「敵組織に捕まってるユエにアーニャちゃん。これはやっぱり18禁的な内容に……」
ああ、うん。早乙女にその辺を期待した俺が馬鹿だった。
チラリと近衛へと視線を向けると、分かったという風に頷き懐からトンカチを取り出して早乙女の頭へと振り下ろす。
「痛っ! ちょっ、木乃香!?」
「あんまりふざけてると、うちのトンカチが火を噴くで?」
「火!? アクセル君じゃないんだから……あ、ごめん。分かった。真面目にやるからそのトンカチを仕舞って」
そんなバラエティ的なやり取りをしている2人を横目に、フェイトの行動を考える。その2人を捕らえたのはいい。だが、何故殺さない? いや、そもそもフェイトが殺意を明確に表したのは俺だけだ。その辺は前から多少気になっていたが……あるいはその辺に奴等の根幹があるのかもしれないな。
「フェイト達の行動はともかく、夕映さんとアーニャの居場所が分かったのは朗報です。結局どう転んでもフェイト達と関わり合うのは避けられないようですが……それでも、僕達の目標は全員が無事に現実世界に帰る事です。もちろん完全なる世界を放ってはおけませんが、向こうが今日明日にでも魔法世界を滅ぼすのでも無い限り戦闘を極力避ける方針で行きます。精鋭がフェイト達のアジトに秘密裏に侵入。夕映さんとアーニャの2人を救出してハルナさんが見つけてきてくれた遺棄されたゲートポートへ急行してゲートを使い現実世界に戻ります」
……ほう。
そのネギの判断に思わず感心する。つい昨日まではフェイトを絶対に許せない、あるいは倒すと言い張っていたネギが一晩でこうも変わるとはな。あるいは闇の魔法に関する事で昨日俺が
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