第八章
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アルノルトに向かう。彼は投げながらそれぞれの小刀に変化をつけていたのだ。
「変化球ってのがあってな」
「野球のですね」
大森巡査が突っ込みを入れる。
「その通り」
「その投げ方を小刀に応用したと」
「そうだ。ただ投げるのには苦労するがな。され、吸血鬼さんよ」
アルノルトに問う。
「これはよけられるかな?」
「愚問だな」
アルノルトはそれに対してニヤリと笑って答えた。
「フン」
そして右手を一閃させた。それで一陣の風が起こった。
それが消えると彼も姿を消していた。それで小刀をかわしたのだ。
「消えたか」
「如何にも」
闇の中でアルノルトの声が響く。
「さて、人間よ」
「俺は本郷っていうんだ。覚えておきな」
「わかった。では本郷よ」
「何だ」
「これにはどうするかな。私が何処にいるかわかるまい」
「そうだな」
答えた。答えると同時にニヤリ、と笑った。
「目ではない。しかしな」
そう言いながら今度は刀に手をかけた。
「気配でわかるんだよ。そこだっ!」
そう言いながら刀を左に一閃させた。そしてその空間を切り裂いた。
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